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WHYとWHITE DRAGON !!!!  作者: 猫山
2 出発
81/81

81 それぞれの気持ち

「俺たちが止める。」

 レオが言い切った。

「しかし・・・」

 王太子は困ったように周りを見た。


「俺の国を攻めるために行ったんだろう?それなら俺が止めるのが妥当だ。」

レオがさらに重ねて言った・・


「いや。我が国の問題だ。」

 王太子が食い下がる。


「・・・おまえに何が出来るって言うんだ?頼みのワイバーンは負傷しているじゃないか。」

「そっくりそのまま返すぞ。王太子に対して無礼であろう。」

 王太子の多分参謀であろう若い男がくってかかる。

「あ?」

 レオの顔が凶悪になった。

「駄目、レオ。」

 美虹が慌てて間に入った。

「私達にはリュウがついている。」

 美虹は思わず叫んだ。

「だから、私達を信じて。」


 一瞬の静寂・・・

「まさか?」

 疑わしい声を上げる王太子と参謀。そこに、おじいさんの言葉がかぶる。


「そなたらは、シュバルツァーの王家の者か?」


 レオはにやりと笑った。

「さあな。」


 それから美虹に手を伸ばし、その手を取った。


「美虹、行くぞ。」

「うん。にょろにょろ、行くよ。」

 二人はふわりと浮いた。リュウの力か、美虹の力か。


「けりが付いたらまた会おう。」


 声を残して上昇していく。見えなくなった・・・と思う間に真っ白い龍が現れた。


「「「「「おおおおお」」」」」



 どよめきの声が響き渡る。

「白龍様だ。」

「白龍様、ばんざい。」




 美虹はリュウの背中にいた。後ろをレオが支えている。にょろにょろは美虹のポケットに収まった。


『いくよ。美虹ちゃん。』

『うん。私、リュウとわかれちゃったけど、これで良いの?』

『うん。今回はこの方が良いんだ。』




「おまえの力だ。あっという間に追いつくだろう?」

 レオが頼もしそうに首を叩いて言うと、自信満々なリュウは、


「もちろんさ。・・・あ・・・どっちの方向に行けば良いの?」


「「・・・・・・・」」


 まるっきり逆の方向に飛んでいたことに気付くのはすぐだった。









ーーーー





「なんですって?3日後にはアルテミアの蜥蜴の団が攻めてくるって・・・確かな情報なのですか?」

 パンテェールが叫んだ。

「ああ。レオからの確かな情報だ。」

 ライが言うと、

「まだこちらの軍隊は正規が150人。最近は行った者が50人ほど。会わせて200人しかいません。

 蜥蜴とは・・・ワイバーンでないだけまだましとはいえますが・・・」

 パンテェールの顔は引きつっていた。


「率いているのはこちらで執政官として駐留していた第2王子セナらしい。」

 ライが情報をさらに伝えた。

「すげえ情報だな。ライ王さんよ。」

「レッグ、」

 パンテェールの叱責に

「今更だよな。」

 レッグがウインクをしてライを見た。ライは苦笑して、

「ああ。今更だな。」

と頷いた。

「ここにいるリヒテとレッグ、スルーとバギーで作戦を練ってくれ。私は引き続きレオと連絡を取りながらよりよい解決策を模索する。」




『レオが出陣したことは黙っているのか?』

 リヒテが聞いてきた。

『ああ。まだ時期じゃない。』

『向こうの王族がこちらと同盟を結ぶつもりなのもか?』

『ああ。パンテェールの真意が今ひとつつかめないからな。』

 今ひとつパンテェールを信じ切れていないライだった。





ーーーーーー


 バドバドはレオ達が飛び立ってからじきにアルテミアに着いていた。


「あ。バドバドと言われていた鳥だ。シュバルツァーから帰ってきたんだな。」

 王太子がつぶやいた。それから、王太子の側にゆっくり歩いてくるバドバドに、声をかけた。

「レオ達は白龍様に乗って飛び立ちましたよ。」


 王太子の言葉に、しばらく首をかしげて王太子を見つめていたが、

「くぇくぇくぇ・・・」

と返事をし、背中を王太子に向けてにじり寄ってきた。

「え?私に乗れと?」

 戸惑う王太子に、回りの者達は

「いけません。御身大事。」

「代わりに私が乗ります。」

 などと姦しいが、バドバドは、王太子にだけ背中を向けてくる。おじいさんは思わず王太子の腕をつかんだ。





・・・・・



「いきます。おじいさま。後は頼みます。」

「しかし・・・」


「このままあの黒い力に国を乗っ取られるよりましかと思います。ましてや、我が国のために大変な目に遭っている国の王族が助けに来てくださっているのですから。ここで臆しては後々まで笑いものです。」


 おじいさんの顔がゆがんだが、言っていることは確かにその通りだ。あきらめの気持ちでつかんだ手を離した。


 王太子はバドバドの背にまたがった。たちまち飛び上がるバドバド。



「アレクさまあ・・・・・」




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