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WHYとWHITE DRAGON !!!!  作者: 猫山
2 出発
70/81

70 侵入者

「俺たちにょろにょろ」

「7すたあ」

「暇だぞ。」

「肉だ。肉をくれ。」

「俺にも早く肉をくれ。」

「バドバドは何をしてるんだ?」

「俺たちの上にとまっているぞ。」


 バドバドは7つの首の付け根にはまり込んでご機嫌だった。


「くぇくぇくぇ・・・・・」


「早くしゃべれよ。」

「本当だぞ。」

「どこにあるんだ?」

「肉だ。肉が鍵だ。」

「俺も肉が良い。」

「どんな形をしているんだ?」

「俺たちでも分かる物か?」


 

 アームが現れたのには驚いたが、これでバドバドの大事なモノが手に入ると喜んでいた。


・・・・・


 にょろにょろとバドバドは今やレオよりさらに小さい蚤のような大きさになっている。

「動くのにちょいと時間がかかるぞ。」

「早く進んでもやっと部屋の隅から隅・・・」

 アームの後を追いかけてるのに、追いついていないのだった。


「・・・そうだ。」

「なんだ?」

「どうだ?」

「肉だ肉をくれ。」

「俺にも肉をくれ・・」

「いや。美虹に頼もう。」

「アームにくっつけて貰うんだ。」




・・・・・


 美虹はまだパニックになる前だったので無事にょろにょろ達を動かす事が出来た。その時ぼんやりしていたためあの女に距離を詰められてしまったのだが。そんな事はにょろにょろ達には関係ない。


・・・・・



『たっ助けて~~~~~~~』



・・・



「美虹、楽しそうだな。」

「俺たちもアームの髪の中。ふわふわだぜ。」

「うわっ」

「肉だ。肉をくれ。」

「俺にも肉。」

「馬鹿。頭を掻いてるんだ。」

「潰されないようにしろ。」



 振り落とされたにょろにょろは、アームの首元に落っこちた。あわてて襟に隠れるにょろにょろ。

『くぇくぇ・・・』

『あ?』

『この鎖の先に何かあるらしいぞ』

『肉だ。肉をくれ。』

『肉なのか?』

『いや。この鎖、ペンダントじゃねえか?』

『美虹がしてたのと似てるな。』



 にょろにょろは鎖をたどっていく事にした。





ーーーーーーーーーーーー




・・・・レオとリヒテは透明になって必死に走っていた。



『どこだ?』

『あっちじゃねえか?』





『わああああああ』


 その頃、美虹は女に抱きつかれていた・・・



 その声にレオはますます冷静を欠いていく・・・


 どっし~~~ん


 レオが誰かにぶつかり、そいつが転んだ。だがレオは後も見ない。



「なんだ?」

「誰かが俺にぶつかった。」

「なんだって?」

「だれもいないぞ」

「く・・くせもの?」



 大騒ぎになってきた。これはまずい。レオとリヒテはますます必死に走る。またぶつかる・・・悪循環であった・・・





 兵舎の中の騒ぎに、ようやく女が気が付いて美虹を放し、扉を開けた。



「どうした?騒がしいぞ。」

『あそこだ!!』


 女を突き飛ばすようにレオが部屋に入り込む・・・


『おいおい・・・』


 リヒテはすっかり呆れていた。倒れた女を慎重によけながら入室する。


『侵入者として最低だぞ。』

『五月蠅い。美虹?』


 美虹を抱き起こして頬を軽く叩いた。


 美虹ははっと気が付いた。顔中口紅の跡だらけなのは、自分では分からない。


『あの女!』

 レオの盛大な舌打ちがする・・・


『その女を突き飛ばして・・俺たち潜入していることがバレバレになってるんだが。』

 リヒテにしては珍しく冷静な声が響く。

『し・・しまった。』

『本当だぜ。』





ーーーーー




 鎖の先にあったのは輝く石だった。

『すげえ。』

『俺たちの腕輪に負けてねえ。』

『これがおまえの捜し物か?』

『肉だ。肉をくれ。』

『肉はどこだ?これは肉じゃねえぞ。』

『バドバド。これをどうするんだ?』

『頭を付けたいようだぞ。』


『くぇくぇ・・・・ 』



 バドバドは慎重に石の方へ這っていく・・・


「大変です。アーム様。」



 声と共にアームが急に動いた。にょろにょろは慌てて鎖にしがみついた。


「侵入者のようです。」

「何者か分かるか?」

「いいえ。誰も姿を見た者がないのです。」


 アームは部屋を兵士と一緒に出ながら矢継ぎ早に質問をする。

「では何で侵入者だと分かったのだ?」

「ぶつかってきたんだそうです。」

「ぶつかった?」



『レオか?』

『何してるんだ?』

『潜入捜査じゃなかったのか?』

『肉だ。肉をくれ。』

『俺もそろそろ肉が欲しい。』

『ばれたのか?』

『まずいな。』


『くぇくぇくぇ・・・』


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