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WHYとWHITE DRAGON !!!!  作者: 猫山
2 出発
66/81

66 え?説明回?いや。展開だろ?さて?

「ねえ。私達、アルテミアに行くの?」

「ああ。あの女。あいつのことがもっと知りたい。人でないとしたら・・・」

「人でない?魔物?」

「魔物・・・どうだろう・・」


『ねえ。あの人。最後に黒くなったよね。』

『黒と言うより・・・もやみたい?な感じかなあ?』





ーーーーーーーーーー





 リヒテが戻ってくるまで、美虹はこの国のことと一緒にアルテミアの国の位置や風習などライから学んだ。ライはいろいろなことに良く精通しており、旅支度の合間にレオも一緒に話を聞いた。文字の勉強も少しずつ進んでいる。




 ライは王の間から儀式の間に戻って寝起きしていたが、パンテェール達には教えなかった。

「儀式の間より王の間の方がゆっくり眠れるんじゃないの?お布団が違うでしょ?」

「ははは。布団は王の間のをちょっと借りてるよ。」




 王が帰ってきた。それは、パンテェール率いる兵士達の士気を上げることにもなった。騎士になりたい志願者がひっきりなしにやってくる。

 しかし肝心のライは

「私は王ではない。確かに王家の一員ではあったが。」

と言い、ほとんどパンテェール達の前には顔を出していない。

 パンテェール達も、レオとライの扱いに困っているようでもあった。

 美虹とレオは今まで通りの部屋にいる。扱いも今まで通りで良いと言ってそのままだ。レオは他の者の前では黄色い虎の振りを続けている。



・・・




・・『それにしても・・・』

 美虹は考えた。

『・・王位を獲り合わせようとする思惑が生じることを回避したいから、あんなに人前に出たくなかったんだろうか?』

 そう思い至ったのは、明らかにパンテェール達もどちらが王になるのかという疑問をちらつかせていたからだ。


 どっちが王でも、お互いに支え合って国を発展させていけるんじゃないかなとは、美虹が思っているだけなのだろうか。




 にょろにょろ達は最近では城の中を自由に行き来している。7つの頭の根本にはまっている腕輪がきらめくのが嬉しいらしく、日の当たる所や明かりのある所へ進んで出て行く。

 王家の紋章の入った腕輪・・・いや。どうみても首輪・・・は、にょろにょろ達が歩いていても誰も手出しをしてこない印であり、肉を簡単に手に入れることの出来る印籠でもあるらしかった。


 今日も彼らは食堂のおばちゃんから沢山の肉を貰いにきていた。


「おばちゃん。夕飯の用意をしてくれ。」

「ちょっと働いて疲れてるんだ。」

「今日のメニューは何かな?」

「肉だ。肉をくれ。」

「俺も肉だけでよい。」

「おまえ達野菜もくえと言われてるだろう?」

「どうせ胃袋は一つさ。」



・・・そうか。にょろにょろの胃袋は、一つだったのか。美虹は変な所で感心した。

 

 美虹は相変わらず15の少年の姿のままだ。ライに、レオのためにその格好でいてくれと言われたのだが、何でかは良く分かっていない。美虹の怪訝そうな顔を見て、

「性別が違ったら、同じ部屋にはいれないからだよ。」

と教えてくれたけれど、美虹はそんなのは当たり前だろうと思ったのだが。




 そんな中、リヒテがバドバドにフェー達を乗せて帰ってきた。





ーーーーーーーーーー



「どんな臭いだ?」

 フェー達は挨拶もそこそこに興味を示した。

「臭いの元はもうない。」

 レオの言葉にガッカリした二人は、レオの袋の中にあった花と同じ物を取り出した。

「レオみたいに綺麗には採れていないのが残念だがな。」



 二人は臭いを嗅いだ獣人達に話を聞くことにし、集めてくれるようパンテェールに頼んでいた。

「あまり当てにならないかもしれんが。」

「まあ。熊獣人がいれば、近いものがかぎ出せるだろ。」

「あの・・・俺も熊・・・」

「ああ。おまえさんは駄目だ。表現の仕方が分かっちゃいねえ。」

 リヒテは目に見えてがっくりきていた。

 どうもバドバドの上でも、さんざんやり込められたらしい。



「リヒテ。俺たちは明日立つぞ。」

「あ?」

「アルテミアに三人で行く。」

「はあ誰と誰?」

「俺とおまえ。それから美虹だ。」

「聞いてねえよ。」

「そうだったか?」



 

 美虹の貰っている研究室をそのままフェー達に渡し、

「何でも好きなものを使って良いよ。」

「えらく気前が良いな。」

「その代わり、一刻も早く薬と中和剤を作ってね。」

「とにかくこの花から採れていることは確かみたいだから・・・何とかなるかな。」

「ああ。300年くらい前にこれを使った媚薬がはやったことがあるぞ。」

「おお。それそれ。」



 二人は楽しそうに器具をあちこちに移動させていた。

「おまえさん、もしかしたら、美虹ちゃんか?」

「分かるものですか?」

「わしらは長いこと生きているからな。人を顔だけでは覚えないんだ。」

「へえ?」

「ま。そこはエルフの秘密って事かな。美虹ちゃんが自分のことを秘密にしているようにな。」

 エルフって侮れない・・と美虹は思った。




 次の日、まだ陽も昇らぬうちに美虹とレオはリヒテと一緒にバドバドに乗って飛び立った。

 勿論にょろにょろも一緒だ。

「おれたちにょろにょろ。」

「7スター。」

「俺たち強い。」

「肉だ。肉をくれ。」

「俺も肉が欲しい。」

「あああ・・食事が。」

「遠ざかる・・・」



「バドバド。疲れている所ゴメンね。」

 美虹は首筋を優しくなでた。


 くぇくぇくぇ・・・



「ねえ。アームさんって、全然見かけないけど・・どこにいっちゃったのかな?」

「さあな・・・」


 アームの姿をあれから誰も見ていないのだ。


 ・・・・・

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