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WHYとWHITE DRAGON !!!!  作者: 猫山
2 出発
44/81

44 あ・・

 私達は、ゆっくり道を歩いてる。私は15の男の子。ライは耳としっぽを黄色く変色させている。魔法ではなく、染料で染めたんだ。顔は少しいじってるけど、黒から黄色に変えただけで、雰囲気が違う。

 歩き方とか、しゃべり方をリヒテのまねだって言ってしてるんだけど・・・チャラ男?慣れないなあ。




 兵士の募集があることは、今朝までいたシュバルツァーの壁にも何枚かチラシが貼ってあったから分かっている。


「なんで兵士を募集するんですか?」

って女将さんに聞いたら、

「もしかしたら近々戦いがあるかも知れないからですよ。でも、ぼくちゃんにはまだ早いかな。」

って教えてくれたんだ。


「戦いは嫌だよ。」

って言ったら、

「必要悪って奴ですかね。」

って困ったように笑ってた。


 ・・女将さん。何か不思議な人だったなあ。わざわざシュバルツァーを名乗っているし・・・でも、ライは女将さんのこと知らないみたいだったし。宿屋自体も知らなかったみたいだし。

 レオは3才くらいまでしか王宮にいなかったんだから、知るわけないし。リヒテも・・・知らないみたいだった・・・でも。女将さん。黒豹だったよ。あの耳。しっぽ・・・でも、猫もあんな感じかな?・・・もしかしたら王家に関係ある人なのかな?それをレオやライに言ったけど、やっぱり分からんって言うだけだった。気になる。




「明日の早朝に受付があるらしい。とりあえず、泊まるところに行くぞ。」

 もう?お昼に近いし、確かにさっさと決めておいた方が良いかも。昨日より、道行く人が多いし、何より、剣をつった男がやたらと目に付くんだ。

「早めに宿を確保しねえとな。」


 何日か前に皆でご飯を食べたところに行った。うまく一部屋開いていると言うことで、そこに決めた。お風呂がここにはないと言うことで、街にある湯屋に行くかと言われたけど・・・男風呂でしょ?ちょっと嫌だよ。

 


 昼食の後、私に杖か、剣を買うと言うことでちょっともめた。剣なんて使えないよ。杖は杖で、まともに振れないに違いないし。本当に困ってしまった。

「大丈夫だよ。きっと杖なんてなくても発動するよ。」

 リュウがささやいてくれるけど。

「無詠唱ってのはあんまり見たことがねえからな。」

「あれ?レオも基本無詠唱だよね?」

「言ってるぞ。」

「杖はどこ?」

「何かあったときに見せるために持ってるぞ。普段は邪魔だからしまってあるだけだ。」

「あの剣と同じとこに?」

 あの剣・・・オニキス《黒ダイヤ?》がはまっている剣だ。私の胸元にもオニキスで飾られた首飾りが隠されていた。今はオニキスが短剣に戻っちゃったので、胸元には何もない。ちょっと寂しい。



 




 私達は魔法道具屋に来ている。

 

「マントと杖が欲しいんだが。」

 中に入ってすぐ店先に座っているおじさんにレオが声をかけた。おじさんはレオをじっと見てから、

「杖?」

と聞いた。

「折れてなくしてしまったんだ。」

と答えるレオ。なぜ?

「おまえさんかい?」

「いや。この子に。」

 おじさんが初めて私に気が付いたようにこっちを見た。

「ふうん・・・不思議な気配がするな。」

 どき・・


 店主?が今度は私をじろじろ見て、

「長いのより、短い方が良さそうだな。」

と言った。

 魔法使いの杖って長さが決まってるわけじゃないんだ?そういや。ハ○ーポ○○ーのは短かった・・・





 ぼ~っとしていたら、残念な子を見るような目つきで見られた。


「このコは少しぼんやりしているから、せっかく作っても、杖を落としたり、壊したりしそうだな。」

 聞こえてるよ。ちょっと失礼な人だ。

「ああ。そうかもしれん。」

 レオも大概酷い。


「ではこれ辺りよさそうだと思うぞ。」


 出してくれたのは


「杖じゃないよ。これ。」

「腕輪みたいだな。」

 腕輪と言っても、手首じゃなく、二の腕にはめるんだそうだ。

「これならなくさないだろう。」

「え?そう言う問題なの?」

「そう言う問題らしいな。」


「実は試作品なんだ」

っておじさんが言った。

「試作品?」

 レオがいぶかしげに聞き返す。

「既存のモノじゃつまらんと思ってな。」

 おじさんはにやにやしている。

「大丈夫なのか?」

「大丈夫かどうか、試して欲しい。」


 で。試作品。


「値段は?」

「まあ。気持ちだけ。」


 マントも無事手に入れた。この前と違う深緑色のマントだ。いろいろな付加も付いているらしく、これも試作品だと言っていた。






 店を出て、少し行ったところで。

「ねえ。大丈夫なの?」

 と聞く。

「あそこの魔道具屋はかなり評判がよいらしい。」

「リヒテが言ってたの??」

「ああ。食堂の女将も言っていたぞ。」


「見た感じは?」

「悪い雰囲気ではなかったからな。」


「でも。杖を持って魔法使いだって分からせるつもりだったはずでしょ?これじゃ見えないじゃいの。」




 あ・・・





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