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WHYとWHITE DRAGON !!!!  作者: 猫山
2 出発
36/81

36 洞窟に

龍と百年祭の関係?」


 私の問いに

「龍は百年祭の主役の一人と言って良いのか。実は王足る者と龍この2つの存在が洞窟に行くことが必要だとしか分からない。詳しいやり方は、王城の地下に眠っているはずだと・・・」



・・・・龍と王足る者二つ・・・二人とも手元にあるよね。でも、まだ良く分からないから黙っている。


 洞窟に行くことになったけど・・


「今から行っても暗くなる。」

 ライさんがそう言った。

「洞窟の中も暗いぜ。」

 私が考えてたことをリヒテが言ってくれた。

「だめだ。夜は人間は眠るものだ。」

 ライさんの言葉に思わず目をぱちくりしてしまう。私?私に気遣ってくれてるんだ。



「こいつは大丈夫だ。」

「レオ。そう言うことを言うのか?」

「珍しいな。ペアに対して。置いていくのか?」

「いや。連れて行く。」

「女のコだぞ。」

「つれていく。」




・・・・・いつ行くか三人で話を始めた。用意する物とか・・・




 私は少し離れてにょろにょろ達の所に行く。にょろにょろ達は相変わらず誰が一番上で休むか争っている。楽しそう。




 唯一さん。そう言えば、あの後から気配がない。声をかけてみようかな・・


『唯一さん?今大丈夫?』

『・・・ああ。少し大丈夫さ。』

『ワイバーンが出てきたという洞窟の事知りたいの。』

『洞窟?あそこには龍石があったのさ。』

『龍石?』

『龍の心臓石とも言われているな。』

『今それは?』

『・・・パンテェールが持っている。』

『パンテェールさんが持ってるモノってそれだったんだ・・・でも、何に使うの?』

『美虹ちゃんはどう思う?』

 逆に聞かれちゃった。

『私達を呼び出すのに使ったのかな?』

『かもしれない。』

『違うの?』

・・


『儀式・・儀式に使おうとしていたようだ。後は自分で考えて・・』

『唯一さん?』


 また気配が消えた。



 ため息をついて窓際のにょろにょろに意識を向ける。


「ねえ。美虹ちゃん。」

「リュウ?」

「うん。この人達に僕を見せても大丈夫かな?」

「どうだろ?レオが何も言わないからね。レオも迷ってるのかな。」



・・・・・


「俺が上だ。俺はリーダー。」

「いや。俺だろ。まとめ役。」

「いやいや。ここは俺。」

「肉だ肉をくれ・・」

「俺も肉が欲しい。」

「この二人は下で良いな。」

「俺は上が良い。」



・・・・・




「美虹ちゃん。夕ご飯にしよう。」

 ライさんが声をかけてくるまで私は楽しそうにてっぺん争いをするにょろにょろ達を眺めてぼんやりしていた。


「明日は早めに洞窟に行こう。時間が合ったら町に行くぞ。」

って。パンテェールと傭兵の人達がいるんじゃないのかなあ?






 夜中、レオがそっと外に出ていくのが分かった。私もそっと起き出して後を追う。



 レオはトマ畑の脇をどんどん歩いて行く。私に気が付いてない?そんなことはないと思うけど・・・はあはあ・・・なんで・・・いつも思うけどレオの移動は速い。

 私はハアハア走って追いかける。私も結構運動していたつもりだけど・・・



 レオは途中で止まることなく、畑の外れまで行くとそこで立ち止まって私の方を見た。ようやく追いついた私の息が荒い。




「おまえ。龍のくせに体力ねえな。」

「し・・失礼な。私は普通です。レオが速すぎるんだよ。」


「なんだ?」


 私達はしばらく見つめ合う。いつまでもこうしてはいられない。もう単刀直入だ。


「レオ。王様になるの?」

 間髪入れずレオは

「ならねえよ。」

と言って私を見る。

「でも、100年祭で王が儀式をしないと国が滅びるんでしょう?」


「少し違うかな。王じゃなくても王家の者なら出来るんだ。」

「だから?」


「・・・儀式はする。だが王にはならん。」

「どうして?」

 しばらく黙っていたレオは、

「今のままで十分じゃねえか?人々も暮らしもそう悪くはねえ。だが王政が復活すれば、おもねる奴等が出てくるだろう。全て把握するのは難しそうに思える。」

と・・・まるで自分に言い聞かせているみたいに言う。

 気にしていることは沢山あるに違いない。でも・・


「この世界のこととか、王制のことは分かんないけど、町へ行って様子を見てから決めた方がいいんじゃないの?

もしかしたら、今のアルテミアのやり方に穴があるのかも知れない。色々見て。聞いて。それから判断しても遅くないよね。

 それに・・・

 王になってもお忍びで地方にだって視察出来るんだろうし。ならんって一言で済ませて良いのかなあ?」

 レオは私を見つめたまま、

「・・・おまえにも関係してくるぞ。」

って。脅しですか?

「は?私は家に帰るよ。」

「家に?この世界から離れるのか?」

「そのつもりだよ。」


「・・・・・・」


 沈黙が痛い。見つめる目が痛い・・・


「勿論。出来ることは手伝うよ。リュウと一緒にね。」

「・・・そうだ。おまえは一人だけど一人じゃなかったな。一人になったら、もっと詳しくいろんな話をしたい。それまで勝手に帰るなよ。」


・・・


「勝手に帰りたくても帰り方が分かんないよ。・・・お母さん達凄く心配してると思うんだ。・・・」


・・・・


「泣くな。」

 私泣いてるのか。レオの手が私の目の下をぬぐった。


 ふわっと体が浮いた。抱っこされたんだ。

「帰るぞ。ライの家にな。」





 静かに家に入りそっとお休みをしてまた横になる。ふわっと眠気がやってくる。

 遠くで誰かが話してる・・


「逢い引きか?」

「違う。あいつが追いかけてきたんだ。」

「ほう?気持ちは通っている?」

「・・・まだだ・・・おい。おまえ達。何も言うなよ。」

「何も言ってないよ。見守っているのさ。」

「そうそう。」








 洞窟への道はなかなか大変だった。岩はごろごろしているし・・急斜面だし。レオが当たり前のように私を抱え上げたから、大変なのはレオだったと思ったけれど。


私と龍の力って何だろう?私が私でいるときは、普通の私の体力みたいに思える。魔法は使えるけれど凄い魔法使いって訳でもなさそうだ。

 じゃあリュウの時は?っていうと、リュウの姿でいるときもあんまり自分が使えるって思わない。不思議。



『それはね。ゆがみのせいだよ。』

あれ。唯一さん?

『うん。君たちがぶつかってこの世界に来た時、うまく融合したわけじゃなくて重なったんだよね。で。一部がくっついた。』

『完全にくっついてたら、私は白龍だったの?』

『いや。今でも白龍なんだけどね。』

『え?私、人間じゃないの?』

『人間だけど。でも龍なんだ』

『どっちかになるってできないの?』

『君の力が安定したら、君とリュウは離れられるよ。』

『安定って?』


・・・・・


・・いなくなったの?昨日も中途半端だったしね。龍石とかパンテェールの目指すものとか・・・あれって私に対する宿題だよね?今日のも宿題なの?ゆがみ?私に宿題を重ねて出さないで欲しいわ。私ってあんまり利口って訳じゃないからね。



 そういえば、私は気になってることをレオにささやく

「ねえ。パンテェールさんが龍石持ってるって分かってた?」

「いや。気が付かなかった。」

 袋の中からにょろにょろの一人が、

「なにか隠してるようなのは分かったけどな。」

って教えてくれた。そのあと

「肉だ・・・」

 と言う声がしたのは、私もレオも聞かなかったことにした。




「持っていても分からなかったって事か。あんな物を隠せるほどのものとは・・・袋か。俺も持っている袋も中に入っている物がなにか人には分からねえ。にょろにょろが入ってる袋もそうだ。」

 特殊な袋なんだ?

「おまえの持っているちいせえ鞄もそうだ。」

 買って貰ったこれ?前、言ってたよね。その人の所に戻る不思議・・・



「この袋には何でも入る。そして何が入っているかは本人しか分からねえ。」

 異世界仕様の袋だね。アイテムボックス?みたいなもんかな。





 洞窟にはお昼頃には着いた。

「昼飯食ってから入ろうぜ。」

と言うリヒテに従って皆でお昼を食べた。



 さっさと食べた後、にょろにょろも袋から出して一緒に行くことになった。

 にょろにょろ達は張り切って、前に踊り出た。


「俺たちが先頭で行く。」

「そうだな。俺たち回りを見れる。」

「俺は上を見てやろう。」

「肉だ。肉をくれ。」

「俺は肉を探す。」

「俺は後ろを見てやろう。」

「おまえ達は前を見ろよ。」



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