22 2つめの依頼
翌日、私達は第2の依頼をこなすために出かけた。
勿論にょろにょろ達も一緒だ。夕べの有意義(?)な話し合いの結果、彼らは袋の中にいるときは基本しゃべらない約束が出来た。五月蠅くなったら強制的に消音(音を否定したら出来ちゃった・・ちょっと怖い魔法だよね・・・)・・・まるっきり音のない世界に放り込まれちゃうってのが嫌みたい。皆静かになってるし・・・
第2の依頼は怪我の治った巨鳥バドバドを飼育場所に返してくることだった。
「ねえ。この鳥って・・・」
神殿が運ぶ鳥の受け取り先になっていたんだけど・・・大きい・・・どうやって運ぶの?
ぐぇっぐぇっ
鳴き声が可愛くない。でも。聞いたことあるなあ・・
「この鳥は荷物を運んだり、人を運んだりするんだ。」
へえ?
「飼ってる人が何で連れに来ないの?」
「そいつも怪我をして動けねえそうだ。」
・・・
「まさか?」
「おめえが何を想像したか知らんが、多分空中戦でもあったんじゃねえかな。」
「空中戦?」
「誰とどうしたかは分からねえがな・・・」
最後の言葉は口の中で消えてった・・・?
「これに乗っていくぞ。」
ええええええ?
「二人乗っても大丈夫なの?」
「多分な。」
ぐぇっぐぇっぐ・・・・
何か警戒してない?
「こいつ俺たちを警戒してやがる。」
そこに仲介者が姿を現したよ。兎?
兎の耳のおじいちゃんだった。
「君が依頼を受けてくれたレオ君だね?」
「ああ。あんたが医者か?」
兎のおじいちゃんはバドバドに近づいて体をなでた・・・とたんに、くぇくぇ・・・鳴き声違うよね?
「なんで飼い主と離れることになったんだ?」
「飼い主はのう・・・もうこいつには乗れんのよ。」
レオが近づいたらバドバドは少し尻込みした。
「怖がってるじゃねえか。こんなの乗って行くしか運搬できねえだろうに。怖がられちゃ運べねえぞ。」
兎のおじいさんは
「そこをおとなしくさせる技術があると神殿が認めたからおまえさんがいるのじゃろ?」
なるほど。私はうんうんと頷いた。
「そっちのお嬢ちゃん。不思議な気配がするのう?」
え?
「なんじゃろうのう?」
・・・
「・・・分かった。俺たち二人で運ぶんだが。二人乗っても大丈夫だな?」
兎のおじいさんはまだ私を観察しながら
「そうだ。5人や6人は乗せてはこんどったようだ。」
なんかやだな・・・兎のおじいさんの目つきが・・・
「だが。難点がある・・・」
「なんだ?」
「こいつは今は良く歩けん。治っても・・・もしかしたらもう飛べんかもしれんということじゃ。」
・・・
どんな戦いがあったのか分からないけど・・・歩けない・・飛べないくらいの怪我?可哀相・・・
「乗らないで連れて行けと?」
「ということじゃ。」
・・・・・
まだ二人でいろいろ話してるのを横目に私はバドバドを観察した。
「ねえ?ほんとに飛べないの?」
バドバドは私を見てぇっぇっっぇって鳴いた・・なんだ?
・・・
行く先はこの国の中心地。城もなければ王様もいないんだっけ?
「おい。こっちにこい。」
レオが私を呼んだ
「これは軍の鳥らしい。」
「え?ここ軍隊があるの?」
「そこに食いつくか?」
「うん。」
「軍と言っても自分らで勝手に名乗ってるだけの傭兵集団だ。やっかいだな。」
・・・マントの下で考え込むレオ・・口元は引き締められてる・・
兎のおじいさんに気になっていることをそっと聞いた。
「このコ飛べなかったらどうなるの?」
「おそらく繁殖用か・・・肉か・・・」
「肉肉・・」
・・・・小さい声が聞こえる・・・全く!!!消音にしちゃうよ。
「肉にするって酷くない?」
「飼い主は軍の副官だからのう・・・もう副官としては生きられないだろう怪我を負って・・・このバドバドが収入源になろうさ。」
バドバドのこと大事にしてるのかなあ?
私はバドバドの目を見た・・あんまり可愛くないよね・・・あれ?少し蛇の目に似てるよね・・・
「おい。みこ。こいつ飛べねえ上にろくに歩けねえらしい。こいつを運ぶのは相当難しいぞ・・・」
「大丈夫じゃ。荷馬車が出る。そこに乗せて貰うようには交渉した。じゃが、でかいからのう。怖がってしまってのう。そこでおまえさんの出番というわけじゃ。」
「こいつから荷馬車の持ち主を守れって事なんだな?檻に入れて運んじまえば簡単なのによ。」
「こいつらは檻に入れると飛ばなくなるからな。」
なんですと?
不思議な鳥だ。檻に入れるとふてくされて絶対飛ばなくなる。おまけに気分が良くないと飛ばない。何か気に入らないと飛ばない。良くこんなの使役してるよね。
「忠誠心があるからのう。」
・・・・・




