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食堂まで歩きながら
「私、自分の服は自分で洗えるから。」
って言ったら、
「洗濯は重労働だ。」
って言われた。
洗濯機なんてないから皆手洗いするんだろうけど・・・
「水を吸えば服は重くなる。たたきつけたりこすったりは力もいる。」
・・・
「おまえが力ある龍人だとしても、今のおまえからは力も、魔力もほとんど感じられねえ。」
あれ?白龍は使えるって言ってた気がするんだけど・・・レオも使えるんじゃないかって言ってたよね。
食堂の椅子に座り、朝定食を食べる。
朝からがっつり肉・・・美味しかったけど朝はいらないな。
「もっと食え。」
「朝はそんなに入らないよ。でも。この果物美味しいね。」
苺に似てる。でも、苺についてるあのぶつぶつの種がなくて中に小さな種の塊が入ってた。それを出したら、
「ベリベリだ。種もくえ。美味いぞ。」
苺の種と一緒ならそんなに美味しいもんじゃないと思うんだけどな。
食べながら、
「私には水系の魔法が使えるんじゃないの?」
「しっ。」
すぐに黙らせられた。
「後だ。」
ここで話してはいけないらしい。
・・・
「レオは今日も・・もどってくるのかい?」
おかみさんがレオに聞く。
「ああ。今日はにょろの頭の取引を先にして、それから神殿に行ってくる。」
「おや?依頼を待たないのかい?」
おかみさんの手は休むことなく隣のテーブルを拭いている。働き者なんだね。
「ああ。ちょっと気になることを片付けるのが先だって気が付いたからな。」
なんだろう?私も神殿について行って良いのかな?
「もう少しするとここに何人か尋ねてくる。すまんな。ここで取引させてくれ。」
「ああ。かまわないさ。」
おかみさんが向こうに行った。
「レオ。私もお出かけするとき、ついていっても・・良いの?」
「ああ。おまえのために出かけるんだからな。」
「神殿に?」
なんで?
「おう。おまえの本当の適正とか・・・親の情報を得るためにだな。」
・・・
親?それは無理だと思うけど・・・
「ありがとう。」
しか言えないよね。白龍の世界もここじゃなさそうだったし・・・行けば何か分かるのかなあ?
しばらくして何人かが食堂に入ってきた。その中に見知った顔が合った。
「あ。フェーさん。」
「やあ。嬢ちゃん。」
私の前にすとんと座ってにこにこしてる。
「あれ?今日は?」
「にょろの頭を譲って貰おうと思ってな。全くレオは人が悪い。昨日来たときに言ってくれれば面倒なことはなかったのに。」
レオは人を食ったようにしら~~~っとして、
「忘れていたんだ。」
ほんとかな?
そうこうしているうちにまた何人か集まってきた。興味津々だよ。
「みこ。おまえ部屋に行ってろ。」
「えええ?見たいよ。」
レオは私を見た。
「出すんだが。おまえあれ好きじゃねえだろ。」
あれ・・・頭を・・・
思い出しちゃった。牙と目・・・確かに嫌かも・・・
「部屋行く・・・」
私はすごすご部屋に戻った。
「終わったら迎えに行く。」
レオの声が後ろから追いかけてくる・・・へび・・・美味しかったけど・・・嫌い・・・




