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ドッペルゲンガー百合 ~12人狐あり・通暁知悉の村~  作者: 笹帽子
【4】草苅はるかは何も知らない
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■ドッペルゲンガー

 ドッペルゲンガーとは、自分自身の姿を自分で見る幻覚の一種。ドッペルはドイツ語で「二重」、ゲンガーは「歩くもの」。

 元来、ドッペルゲンガーは、自分自身の姿を「自ら目撃すること」に主眼がおかれていた。自分を目撃するという幻覚、その現象自体に対する名称が本義なのである。

 一方で、現代の本邦におけるドッペルゲンガー概念は多少の幅を持っており、幻覚現象そのものを指すというよりは、「自分自身とそっくりの姿をした個体」あるいは自分自身というよりも単に「誰かのコピーとしての怪異」を指すことがある。幻覚現象ではなく、怪異の個体を指す用語となるのである。その怪異には、本人が抑圧している深層心理や隠れた願望の表出といった役割が与えられることもある。この意味でのドッペルゲンガーは、別人格や、イマジナリーフレンド、アニマ・アニムスといった概念と近接している。

 また、幽体離脱のイメージと重ね合わせて語られることも多々ある。すなわち、肉体から遊離した霊魂の部分をして、ドッペルゲンガーとして扱う。中国ではドッペルゲンガーの訳語として「分身」の他に「離魂」が用いられることがあるのも、興味深い。なおこの場合、本人が自ら目撃するだけではなく、多くは他人からも目撃されるし、物理的な接触が可能であることが大半であるという。


彗欧出版『妖怪古今東西』(藤木圭吾・編)より


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