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ドッペルゲンガー百合 ~12人狐あり・通暁知悉の村~  作者: 笹帽子
【1】神谷内香織は自分を知りたい
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 自分ほど信用ならない存在はこの世にないだろう。

 自分を理解しなければならない。監視しなければならない。制御しなければならない。

 そうしなければ、そいつは、自分の大切なモノを、損なってしまうから。



 一人の学生が目に入った。


 気だるい昼下がり。

 いまいち爽やかとはいえない半地下の食堂。

 二週間前よりは、ややましになった学生たちの喧騒。

 お昼を一足早く食べ終わった僕は、図書館で時間を潰そうかと階段を登っていた。

 何気なく、本当に無意識に、ふと階下のホールに向けた視線が。


 奪われた。


 僕の目は、彼女に釘付けになった。


 喧騒が一気に遠ざかる。視野が、意識が狭窄する。彼女の姿以外の全てが、意識から消える。


 手をやや大きく振って、軽やかな足取りで歩く女子学生。

 赤いネクタイにブラウンのジャケット、それと合わせたパンツルックは、いかにも彼女が着ていそうな服装だ。いつも同じ所が跳ねている短い黒髪、いや、光の加減によっては灰色にも見える、不思議な色合い。そしてよく動く大きな目。


 それは間違いなく。


 間違いなく、神谷内(かみやち)香織、その人であった。


 つまり、僕はその日、学生食堂の吹き抜けから。


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