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機械の竜は宇宙を行く  作者: 機械龍太郎
第一章 秋津洲戦役
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第六話

布告するということは攻撃位置についたと同義。

宣戦布告と同時に侵攻を開始するのは古くから使われてきた戦の常道だ。




そして僕達も奴らが来るのは分かっていた。



向こうのコロニー建設員に偽装して紛れ込んでいる情報将校から届けられた軍港の建設具合や艦隊の集結状況の情報や、勢力圏外縁からの遠距離観測などで、だいたい何時ごろに侵攻して来るかは予想が立てられていた。

現在、その予想から大きくハズレていない状況だ。





今頃は管制室に勢力圏外縁の防衛用自動砲台からの被害報告が次々と届いているだろう。



防衛砲台は光駆動式の安価な旧式のモノだが、その分大量に用意できる。

光学・温度センサーを搭載しており、その二つの目から身を隠し通すことは軍という大集団では不可能と言っても良いだろう。


複数予想される敵の進行ルート上に大量に配置し、被害状況とセンサーから確実な進行ルートを割り出し、搭載された火砲で圧力をかけ、時間稼ぎと敵情視察をするのが砲台群の役割だ。


搭載されている砲は低出力の小型電磁投射砲レールガンなので敵戦艦の装甲は抜けないだろうが、推進噴出口などに弾が当たりでもすれば大きく進軍速度は低下するだろう。

そのために無視することはできず、見つけたら潰さなければならないので、進行ルートは割れるし、進軍速度も低下する。時間稼ぎには良い手だ。






僕達待機組はブリーフィングルームに集められた。そこで




「観測の結果、現在敵は予想侵攻ルートE-1と名付けられた、敵コロニーからの最短ルートで侵攻している。敵戦力は戦艦20、巡洋艦クラス60、攻撃機などの輸送艦30と予想される。


このまま行けばあと120時間後、5日で秋津洲の要塞砲射程圏内に入るので、そこで迎撃戦を行う。

 

そして、秋津島の首都コロニーである『扶桑』、並びに第二コロニー『伊予』に駐留している部隊は各コロニー防衛の任があるため援軍には来られない。」




ということが告げられた。



攻撃対象になっているのはウチのコロニーだけだが、いつ別のコロニーに艦隊を派遣するとも限らないので、防衛艦隊は外せないというわけだ。


宋胡の保有艦数は戦艦クラスは70ほど、巡洋艦に至っては200以上と予測されている。そのうちの約4分の1を差し向けて来るとなると、なかなか本気のようだ。


ちなみにこちらは戦艦なら22、巡洋艦は60ほど。各コロニーに散らばっている艦の総計でコレである。

うちのコロニーに駐留している艦数は戦艦6、重巡洋艦12、突撃ミサイル艇60。



うん、まともに艦隊のぶつかり合いをするなら絶望的だね。コロニーに近づける危険を犯しても、要塞砲の射程内で戦わなければ全滅必須だね。文字通りの方の全滅で。



この数の少なさは戦艦の充実よりも、機竜の建造に費やしていたからである。


『機竜の性能を信じたから、時代遅れの戦艦を建造することは中止した。』と養父さんは言っていた。


この戦争、本当に機竜次第で決まるな。



学校が始まり、投稿が送れて申し訳ありませんでした。 少しでも多くの方に楽しんで読んでいただけるよう頑張ります。

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