○人間とモンスター
○人間
地球上に住む人間とほぼ同じ。
幾度となく異世界人を招きいれたことから、ウィルス耐性は強いと思われる。
七鍵世界には、かつて神々や妖精、巨人と呼ばれる種族が存在した、とされている。
実際には、彼らはすべて人間であり、支配階級が神々を自称し、被支配階級や敵対者を貶めていたに過ぎない。
かつては、国々によって以下のように区分けされていた。
・神族 当時の文明国に住む者たち。強大な魔法文明を誇っていた。
・巨人族 当時の文明国に反旗を翻した者たち。圧倒的不利な戦況でなお神々を騙る者たちに挑んだ。
・朝妖精族 当時の文明国に住む者たち。古い歴史と知識を継承していた。
・夕妖精族 当時の植民地に住む者たち。朝妖精族に匹敵する文化をもちながら虐げられていた。
・小人族 当時の植民地に住む者たち。優れた鍛冶技術を誇った。
・人間族 当時の非文明国に住む者達。神や妖精を自称する者達と協力関係にあった。
これらの階級制度は、神焉戦争の結果、完全に崩壊した。
千年後には、わずかに伝説を残すのみである。
●モンスター
古代遺跡に住まう生命たち。
神焉戦争時の武器製造プラントが変質した結果、ただ人に仇為すものとして生み出されてしまった。
本質的には、契約神器や魔法道具と、起源を同じくするものである。
低階層から中階層で、遭遇する代表的なモンスターを以下に記す。
・スライム 粘液状の怪物。毒や酸を吐き出したり、防具を溶かしたり、意外に危険。有害成分を除けば肥料にもなる。どこかの領主の天敵。
・オーク 豚に似たヒト型の怪物。人間を襲って食べてしまう。群れで動くため危険。
・ゴブリン 耳が長く背の低い鬼。魔法を使える。狡猾な上に、集団で動くためやはり危険。
・ゾンビ 魔法で擬似生命を得た死体。動きは鈍いが、中には体液を媒介して感染する恐ろしい個体もいるという。
・スケルトン 魔法で擬似生命を得た白骨。臓器がないため、武器によっては苦戦を強いられる。
・首狩ウサギ 真っ白な可愛いウサギ♪ 「今夜のおかずはアイツのシチューだ!」→首がスポーン! ダンジョンに無害な生物がいるはずもないか……。
・巨大蛙 全長3m近い、蛙に似た怪物。下手に近づくと一呑みにされる。
・歯車鳥 くちばしがドリル状になった鳥型の怪物。宙を飛ぶ上に動きが早い。
・寄生蜂 巨大な蜂。人間の死体、場合によっては、まだ生きている犠牲者にさえ卵を産みつける。
・鋼鉄蟻 金属製の巨大な兵隊蟻。並みの武器を受け付けない頑強な体躯。突進だけでも恐ろしいのに、酸や毒まで吐く。
・奇怪蜘蛛 巣を張って犠牲者を待ち受ける大きな蜘蛛。遠方から糸を吐き出し、身動きが取れなくなったところを食べてしまう。
・白雪狼 白く輝く毛並みの狼。強靭な毛皮は並みの剣や矢を弾いてしまい、鋭い牙は金属鎧さえも容易く貫く。
・火吹蜥蜴 灼熱の火球を吐き出す、人間大の体躯をもつ赤銅色のトカゲ。もしも高熱の焔を受けたが最期、ケシズミとなるだろう。
・翡翠蛇 全長5m近い大蛇。宝石を連想させる鱗が好事家に需要があり、絞殺される犠牲者が絶えない。
・絵に潜む魔 遺跡でまれに見かける傾いた絵。うっかり正しい位置に直そうとすると、魔法で作られた空間に引きずり込まれ、惨殺される。
・ガーゴイル 石像やインテリアに化けて犠牲者を待ち、奇襲する怪物。爪や牙だけでなく、魔法も脅威。
・スモッグマン 煙状の怪物。物理攻撃が利かないので、魔法か松明で対処すること。
・トロール 「こっち向いて♪」世界のどこかにはカバに似た友好的な一族が住む谷があるという。残念ながら、ダンジョンで待ち受けるのは人食いの巨大な鬼である。
更なる低階層には、魔神や吸血種と呼ばれる怪物が跳梁跋扈するという。
ひとつしかない命を大切と思うなら、ゆめゆめ、古代遺跡には近づかないことである。




