○魔法と契約神器
・世界樹
七鍵世界の根源。
あらゆる生命を育む存在。
・魔法
七鍵世界に存在する技術。特殊な文字を刻むことで、世界樹の力を利用し、小規模ながら世界を書き換える。
ただし、個人の資質に左右され、火花を起こすのが得意な者、水滴を生み出すのが得意な者など、使える文字や書き換える範囲もまちまち。
ごくまれに、あらゆる文字を使いこなし、隕石を呼び寄せるほどの大魔法使いも存在する。
・魔法道具
魔法の力を発揮するアイテム。優秀な作り手が作るほど精密で強大な力を発揮する。
込められた魔力が枯渇すると壊れるため、常時メンテナンスが必要。
地球上の内燃機関や、電化製品にあたる品が多数存在する。
七鍵世界においては、ヒトや、ヒトが用いる原始的道具に近いほど、少量の魔力で高い現実改変効果を発揮する。
例として上げるなら――
”魔法だけで動かすなら”、
箱型よりも羽ペン型の魔法道具の方が、早い印刷能力を発揮し……
戦車よりもヒト型ゴーレムの方が、最高速度と機動力と旋回性と装甲に勝る。
科学・物理技術だけで再現すれば、この関係性は、当然逆になるだろう。
物理法則以外に、魔法法則とでもいうべきものが、七鍵世界には存在する。
・契約神器
世界樹の欠片と呼ばれる、高純度の魔力核を埋め込んで作られる特殊な魔法道具。
自ら意思をもち、盟約者と呼ぶ、”願い”を叶えてくれるパートナーと契約を結ぶ、ある種の精霊、あるいは付喪神。
盟約者と魔術的な経路を共有することで、人間の魔法や、魔法道具を遥かに凌駕する規模で世界を書き換えることができる。
両者の関係は、基本的には対等だが、人間側があくまで道具として接するケース、契約神器側が人間を燃料タンクとして接するケースもある。
以下のように、第一位から六位までの等級が存在する。
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第六位級契約神器。基本となる神器。剣や槍、弓の形状が多い。平均的魔術師のおよそ10人分の魔力を契約者に与える。
第五位級契約神器。巨大兵器を操る神器。ロボット&コントローラーという形状が多い。平均的魔術師のおよそ100人分の魔力を契約者に与える。
第四位級契約神器。飛行/潜水/地中移動神器。鳥や魚、蛇、あるいは船といった形状が多い。平均的魔術師のおよそ1,000人分の魔力を契約者に与える。
第三位級契約神器。神話の”役名”を得て、奇跡を行使する神器。ヒトガタに化けることが多い。平均的魔術師のおよそ100,000人分の魔力を契約者に与える。
第二位級契約神器。神話の”役名”を得て、世界の一部を己がルールで染め替える神器。ヒトガタに化けることが多い。測定不能の魔力を契約者に与える。
第一位級契約神器。世界そのものを意のままに創り変える資格を得た神器。七つのみ、存在するらしい。
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契約神器は、単純な道具ではなく、精霊であるがため、経験を積めば積むほどに成長する。
また、他の神器を破壊して魔力を奪う、あるいは正負を問わず人間の強い感情、魂の震えを食らうことで、より能力を高めることができる。
第六位級から始まって、自らの等級をあげることを望む神器は数多い。
ただし、等級が上昇すればするほど、他の神器に狙われやすくなるため、敢えて等級を上げていない慎重な神器も少数ある模様。
○○「俺の契約神器は第五位。能力は、完全未来予知を可能とするフィールドの作成だ」
●●「それ、第二位だろうがっ、詐欺かよ!」
という酷い等級詐称がシリーズ作中で実在している。
本来、軍事以外の用途も含めるが、神焉戦争を経た七鍵世界には、ほぼ兵器しか残されていない。
・怪物
神焉戦争と呼ばれる大破局によって、狂った兵器プラントが生み出す生物兵器や、魔法道具、契約神器の成れの果て。
破損したプログラムが命じるままに兵器プラントを防衛し、近辺の集落を破壊する。
遺跡に潜り、ごく稀に完成した”正常”な魔法道具や契約神器を持ち帰るのが、冒険者、遺跡探索者、遺跡荒らしと呼ばれる職業である。




