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「無能」と追放された俺、観察スキルで全て見抜いて無双したら元パーティが崩壊した  作者: ささかま
第1章 追放と覚醒

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8話 「未来見えてるだろ」とコメントが止まらない

右足を下ろす。


踏んだ瞬間、分かる。

正解だ。


カチッ。


罠が作動した。


コメントが流れる。



「踏んだ」


「終わった」


「矢来るぞ」



次の瞬間。

壁の穴から矢が飛び出した。


左右から一直線。

速い。


だが、遅い。


俺は半歩だけ前へ出る。

矢はすでに外れている。


背中の後ろを通り過ぎる。

壁に突き刺さる音が響いた。


風圧だけが耳の横を抜ける。


当たる未来が見えない。

だから当たらない。


コメントが流れる。



「は?」


「今の何?」


「避けたのか?」



俺は止まらない。

この罠は一発式じゃない。


まだ続く。


侵入者を中央で止める。

その位置で撃ち抜く。


そういう構造だ。


なら、次も決まっている。


床の継ぎ目。

壁穴の角度。

魔力の流れ。


全部が順番を教えてくる。


考える必要はない。

見えた時点で終わっている。


2射目が来る。


低い。


俺はしゃがむ。


矢が頭上を通り過ぎる。

髪をかすめる風。


背後で石に刺さる音。


コメントが流れる。



「連射!?」


「罠えぐい」


「普通死ぬだろこれ」



俺は立ち上がる。

まだ終わらない。


最後の一歩までが罠だ。


だから止まらない。


次は右。

その次は左。


順番も角度も速度も。

全部、最初から決まっている。


俺は斜め前へ踏み込む。


3射目。

右から。


速い。


だが、もうそこにはいない。


体をひねる。

矢が腹の横を抜ける。


服の布が揺れる。

空気だけが裂ける。


そのまま前へ滑る。


4射目。

左。


胸の高さ。


俺は肩を落とす。


矢が目の前を通り過ぎる。

わずかに遅れた風が頬を打つ。


コメントが止まらない。



「全部見えてる」


「意味分からん」


「未来見えてるだろ」



出口が見える。


だが、そこが一番危ない。


抜けたと思った瞬間を狙う。

そういう罠だ。


最後だけ射角が違う。

浅い。


初心者はここで終わる。


だが、問題ない。


俺は足を止めない。

視線も動かさない。


全部、最初から見えている。


右足。

安全地帯。


左足。

抜ける動き。


その瞬間。


最後の矢が飛ぶ。


真正面。

今までで一番速い。


やっぱりだ。


俺は半歩だけ横へ流れる。


矢が頬の前を通り過ぎる。

風が肌を叩く。


ほんの一瞬。

遅れた音が耳に届く。


その時には、もう終わっている。


俺は罠の外にいた。


静かになった。


床には矢が転がっている。

何事もなかったような通路。


コメントが爆発する。



「うそだろ」


「今の回避やばい」


「罠までノーダメ?」



俺はゆっくり振り返る。

さっきの床を見る。


普通の通路にしか見えない。

何も知らなければ絶対に踏む。


だが、違う。


そこだけ、流れが歪んでいる。


俺はしゃがみ込む。

矢を一本拾い上げた。


鏃は細い。

毒は塗られていない。


だが十分危険だ。


肩か足に刺されば動きが止まる。

その瞬間に残りで仕留める。


合理的な構造だ。


コメントが流れる。



「拾うのか」


「余裕あるな」


「解説してくれ」



俺は矢をカメラに見せる。



「侵入者を止めるための罠です」


「一発で殺すより、動きを止める型ですね」



コメントが増える。



「そこまで分かるの?」


「観察スキルやばい」



俺は苦笑する。



「見れば分かります」


「まあ、見えるだけですけど」



本当は違う。


見えるだけじゃない。

見えた時点で、終わっている。


だが、それは言わない。


スマホを見る。

同時視聴者数。


58。


さらに増えていた。


コメントも止まらない。

最初は誰もいなかった配信だ。


それが、少しずつ人を集めている。


悪くない。


コメントが流れる。



「完全に読んでた」


「新人じゃない」


「次も見たい」



俺は通路の奥を見る。


暗い。

湿った空気。


その奥から、足音がした。


重い。

だがオークとは違う。


一体。

気配が濃い。


コメントが流れる。



「また来る?」


「次は何だ?」


「ボス?」



俺は短剣を握る。


まだ終わりじゃない。

続きが気になる方はブクマしてもらえると更新追いやすいです

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