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あの果てしない空の果て  作者: kai
魔法少女☆有巣仁理編
25/39

25.此岸へ

Tips:蜜柑

有巣が貰った蜜柑は、天道穂香が一晩で食べ尽くした。


有巣「お前どんだけ食うんだよ...」

穂香「...まだあります?」

有巣「...袋麺しかない。」

穂香「それ食べます!」

有巣「はいはい。」

「わざわざ着いてこなくても良かったのでは?」

カートを押す舵原良也の両隣を宮本双葉と斑目詩織が占領している。

「いいじゃん。実利だけ考えてるとつまんない人間になるよ〜。」

そう言いながら手当たり次第に惣菜を入れる斑目。

「そんなに入れても買いませんよ。」

「良いよ私がお金出すもん。」

はぁ、と溜め息をつく舵原。一方、宮本は、

「見て!風船が浮いてる!」

(子守りをしてる気分だ...)



「うわぁ〜ダメだ〜...」

スマホ片手に落ち込むのは白井響香。

「どうしたの?」

「『氷の剣士』が当たらないんですよ!」

「氷の剣士?」

首を傾げる綾取廻。

「はい...有巣さん曰く、火力が一番高いらしくて。」

「まだガチャは引ける?」

「はい...」

「じゃあ私が引いてみよう。」

綾取がガチャを引くと、なんと一発で『氷の剣士』を当てた。

「うおおお!!ありがとうございます!」

「やっぱり物欲センサーってあるんだね。ちなみに性能は?」

育成画面を開く白井。

「火力特化って感じですかね。」

「へぇ。“氷”なのにデバフとかは無いんだ。」

「はい。ホントに殴るだけっぽいですね。」

「史実だとどうなんだろうねぇ。」

「さぁ...“剣士”ですし似たようなものなんじゃないですかね。」



おや?マーゴちゃんが鼻歌を歌いながら散策してるね。

「今日は良い天気ですね〜。なんか黒いのがありますけど。」

どうやら、どこかへ向かってるみたい!

「ゴハン、ゴはンごハン、たベル?」

「すみません。この後行くとこがあるので。」

「いぃいイいぃッテラららっしゃあアアアあ」

「はい!行ってきます!」

街の人とも仲が良さそう!

「可愛いー!誰かの能力かな?」

「ママ見てー!」

「おやマーゴちゃん、お出かけかい?」

みんなに挨拶して、マーゴちゃんが向かったのはスーパー!お使いかな?

「晩ゴはんハ、ニくじャががが」

「天道さんのお母さんですね?」

「じャががが」

「お話ししたいことがあるんです。」


「お母さん...」

有巣仁理の“手”に映し出された黒い影を見て、天道舞香が呟く。

「行こうか。」


3人が移動した先は河川敷。まじかる☆マーゴと天道姉妹の母親が居る。

「お母さん!!」

迷いなく駆け寄る舞香。

「穂香も。」

名前を呼ばれ、駆け寄る天道穂香。

「お母さん...なんで...!」

「ごめんね...ごめんね...!」

感動の再会を尻目に、有巣とマーゴは上空の黒い塊を見上げる。

「...さて。」



塊の上、少し平らになっている場所に着地した有巣。少し遅れて横に現れるマーゴ。

「良い眺めだな。」

正面には、痩せ細った少女、無堂瑞希。

「......どこが。」

無堂の下半身は塊の中に埋まっている。

「あんま褒められたもんじゃねぇな。」

有巣が歩み寄ろうとする。

「来ないで!!」

すぐに有巣は足を止める。

「...来ないでください。」

「身体不適格...正確には『能力適合障害』だったか。」

「...それが、何ですか。」

一呼吸置いて、有巣は口を開く。

「お前の能力は『模倣』だったな。」

黒い風が鳴いている。

「適合障害の原因はソレじゃない。お前の左」

「うるさい!!」

無堂は有巣の言葉を遮り、荒れてボロボロな顔を見せる。

「貴方に、私の気持ちはわからない。」

風に煽られ髪が(なび)き、左眼を覆う黒い影を露わにする。

「わかりあえない。」

神化、その2文字が有巣を急かした。

躊躇している場合ではない。

「二層解放」

「貴方は!そうやって!!」

有巣の背後に白い手が組み合わさり、木の形を成す。

「能力でどうこう出来ると思ってる!!」

周囲が暗くなる。無堂は、黒い塊から飛び出す。

「才能で!努力を踏み躙ってることを知らずに!!」

「『無影廻廊』」

「私の苦労も知らずに!!」

即座に無堂は手を合わせる。すると、有巣の結界は崩壊し、視界が黒煙に覆われる。

「貴方は!!」

その時、周囲が白い光に包まれる。

「...貴方は......」

直後、無堂は目の当たりにする。

「......変身。」

雪のように白い、平安の亡霊を。

「......氷の...剣士...!」

かつて国を揺るがした、伝説の再臨を。

Tips:変身とは

まじかる☆マーゴと有巣仁理の連携によって行われる“変身”は、肉体を魔力の形に合わせる儀式である。

魔力の形はすなわち魂の本質その形である。つまり、“変身”によって変化した後の肉体は魂とそれに付随する能力の本質に近く、より戦いやすい形となっている。すなわち、有巣の魂の本質は白髪の女性ということになる。

魂の本質は心の有り様ではない。現に、有巣の自認は男であるが、魂の本質は女性の形をしており、変身後は女性特有の魔力量も再現している。

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