秋の恋 ep21
そうしてその次の日も、さらにその次の日もテストを受け終わり、陵と会話をしていた。
陵「テスト終わりって予定ない限り遊べるから最高だよな!」
秋「まあね。」
陵「今回の中間テストどうだった?」
秋「まあいつも通り解けたよ。」
陵「お前はいつでも余裕だよな…」
秋「余裕とは言ってないよ。」
陵「いやめちゃくちゃ余裕そうじゃねぇか…」
秋「まあ…私は親から賢さを求められてるからね。特にお父さんに。」
陵「そういえばお前のお母さんにはあったことあるけれどお父さんにはあったことないな。」
秋「まあだいたい仕事に行ってるからね。教師だからね~仕事でいない日が多いんだ。」
陵「そうなのか…ちなみに秋のお父さんって…割と賢い学校の教師やってる?」
秋「一応お父さんが言うには…高専の数学を担当しているんだって。」
陵「お前の親賢すぎるだろ…お前が賢いのも納得だわ…」
秋「まあそうなのかな?とりあえず私はもう帰るよ。」
陵「おう!じゃあな!」
すると誰かがクラスの扉を音を立てて開け、そのままダッシュで私のもとへ来て、話しかけてきた。
秋「なっ…何…?」
話しかけてきたのはクラスメイトの井上樹だった。
井上「なあ秋!いまあの橘さんが高等部に来てさ!お前のことを探してたぞ!靴箱で待ってるってよ!行ってやれ!」
秋「あの橘さん…?なんであのっていうの?」
井上「お前知らないのか⁉あの最近中等部の女子でかわいいって高等部で噂になってる!」
秋「噂になってるの?」
井上「知らないのかよ!本当にそう言うの興味ないよな…秋って。まあとにかく行って来いよ!靴箱だからな!」
秋「あぁ…わかった。」
そして急いでその場を離れ、高等部を急いで走り、高等部と中等部を行き来できる場所へ向かっていった。
井上「あいつまあまあ足は速いな…」
陵「あいつ50m7秒らしいよ?」
井上「早くねぇか…」
高等部と中等部を行き来できる場所とは星ヶ丘学院の靴箱である。
靴箱は中高で共通の場所で、星ヶ丘学院では、稀に告白して悲しみに暮れる男女が発生する場所でもある。
そして靴箱に着くと、汐音ちゃんが待っていた。
秋「はぁ…はぁ…汐音…?私に用事があるんだって?」
汐音「長谷さん⁉そんなに急がなくってもよかったのに…」
秋「いや~ちょっとクラスメイトに早くいけって言われちゃってね…それで用事っていうのは?」
汐音「その…長谷さんって…今日の午後って開いてますか?」
秋「空いてるよ。それがどうしたの?」
汐音「その…私たちに勉強を教えてほしいんです!」
秋「私たち?ってことは数人いるってこと?」
汐音「友達の玲那って子がいるんですけれど、玲那は陵さんに教えてもらうって言ってるんですけれど…どうやら陵さんどうも教えるのが下手らしくて…分からないかもしれないらしいんです…」
秋「確かに陵は教えるの下手かもね…」
小学校からの親友だが、あいつは賢いけれど圧倒的に教えるのが下手だ。だから言っていることはわかる。
汐音「だから玲那と私の勉強を見てほしいんです!」
秋「分かった。ちなみにどこで勉強するの?」
汐音「図書室です!良かったら…来てくれませんか!」
秋「いいけれど…なんで私なの?同級生に教えてもらえばいいのに。」
汐音「私の学年にはあんまり教えてくれる人がいないんです…賢いクラスメイトは塾とかで忙しい子ばっかりで…」
秋「そうか。じゃあ図書室に行こうか。」
そして2人で図書室へ向かった。
図書室にいたのは、十何人かの自習をしている生徒と、白石兄妹の姿があった。
陵「だからここはここの文を読めばわかるから…」
玲那「分からないから聞いてるの!!」
汐音「玲那。長谷さん連れてきたよ。」
陵「秋⁉なんでいるんだ⁉」
秋「勉強を教えてくれって。陵は教えるのは得意じゃないでしょ?」
陵「それは分かってるけれど…でも学年2位だぞ⁉」
秋「賢さと教えられるかは別だよ。それで、白石さんはどこが分からないの?」
玲那「ここの古文が分からなくって…」
秋「それは「だんだん」っていう意味だよ。」
玲那「ありがとうございます…!どこかのお兄ちゃんとは違いますね~」
陵「何が違うだ!これでもいい勝負なんだぞ!点数は!」
玲那「私はお兄ちゃんとは言ってないけどね~」
秋「…」
汐音「…」
本当にこの兄妹は困るものだ…




