狂った・・・水
貴方、知らないでしょ?
水にはね・・・
決まった形が無いのよ。
ふふふ、凄いでしょ。
だからね、どんな場所にだって流れ込んでいくことが出来るのよ。
それを拒むことは、誰にも出来ないの。
そうよ・・・。
貴方の皮膚から、体内へ浸み込んでいく事だって出来るのよ。
私を捨てた貴方。
どうしてなのっ!
私は、貴方をこんなに愛しているのに・・・
許さない!
許さない、許さない!
絶対に許さないわっ!
貴方は私以外の誰にも決して渡さないわよ・・・。
そうよ。
どんな手段を使ってでも、貴方を私だけのものにしてみせるの!
だから私は、姿を変えるの。
うふふふふ・・・。
待っていてね。
すぐに貴方の元へ・・・
いって
あ・げ・る。
そもそも人間の姿をしていたから、貴方に疎んじられてしまったのよ。
さぁ、私の血よ、すべて出ておいで。
この身体から今すぐ出してあげるわ。
この身体を焼き尽くして、空に昇ろう。
そして次は、
雨となり彼の身体を濡らして、
彼の中へと浸み込んでいこう。
そうすれば、もう絶対に彼と離れる事はないのよ。
そう。
今から貴方と私はひとつになるの。
待っていてね・・・。
すぐにいくから・・・・
愛する
あ・な・た。