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作者: 鉄 竜太

今宵は雨とのことなので、決行する。

A(仮名)はポリタンクにガソリンをたんまり入れて、全部で四つ用意した。それと風呂桶とジョウロとネズミ花火とライターを持って、日が暮れてから新宿の大通りに面したとあるビルの屋上に登った。

屋上から見下ろすと、様々な色の傘が無数に行き交っており、いつか学校の顕微鏡で見た微生物のようだ。

Aは行き交う彼らに唾を吐き、ポリタンクに入ったガソリンをジョウロに注ぎ、それを傾けて屋上からガソリンの雨を下の人々に降らせた。うまいことジョウロを柵に引っ掛けて、手を離してもガソリンが流れるようにしたら、今度は風呂桶にガソリンを注ぎ、それを大通りにぶちまけた。四つのポリタンクが空っぽになるまで何度もそれを繰り返して、それからネズミ花火に火をつけた。

シューシューと音と煙を出すそれを次々と屋上から投げ捨て、いよいよ遠くでそれが炸裂した。おかげで新宿は明るい町になったようだ。


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