突き刺さる視線
うん、前世の時転勤族だったからね、初めての教室で突き刺さる視線は経験済み。むしろ慣れている。まぁ、慣れているからって克服したわけでもなく、結局、なんだこいつって印象のまま、また転校になることが多かったんだけど。
転校の回数が多いとコミュ力が上がるなんて、あれ絶対嘘よね。
でも今日は転校生ではない。
みんなと同じ入学式からのスタートだ。
なのに、なぜこんなことになっている、、、
教室に足を踏み入れた瞬間、突き刺さる視線の数々。そしてみんな口々に何か言っている。え、なに、私何かした???
その答えはすぐに分かった。
「あれが、アストルム侯爵令嬢か。」
「あ、昨日の、、、」
「殿下のお申し出を無視したんですって。」
「いくら侯爵家だからって、身の程知らずもいいところですわ。」
「殿下がお可哀想。。」
「あの見た目のどこにそんな魅力が、、」
陰口が聞こえてきたからだ。
あああああこれかーーーー。
朝のやつも、この陰口のせいかー!!
いや本人の耳にしっかりと届いているので、もはや悪口であるが。しかも、最後のやつは普通に悪口じゃないか。口を慎め。腹立つわ。
もうただでさえ、悪役令嬢のポジションなのに、これで言い返して口喧嘩なんてしてしまったら、悪役のイメージが付き、冤罪をなすり付けられやすくなるだろう。
あぁ、あの人ならやると思ってました。
みんな口々にそう言うに違いない。
友人たくさん作って助けてもらおう大作戦は早々に失敗。頓挫しました。。
うーん、、、
人の噂も75日って言うし、とにかく、これ以上イメージダウンさせないように、大人しくやり過ごしますか。
夏までには誤解を解いて、殿下との関わりを皆無にして、改めて学院生活を始めよう。
とにかく今は、余計なことは言わない!殿下には近づかない!近づけさせない!
はぁ。。。
にしても、居心地悪いなぁ。。。
お昼はカフェテリアじゃなくて、購買でサンドイッチでも買って外で食べることにしよう。
幸いにも、今日は天気がいいからね。
思わず、現実逃避気味の窓の外に目を向ける。