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勘違い


「ずいぶんと上手ね、、経験者かしら?」


「こんなの普通だろ。」


異常なほど均等に切り分けられたお肉をそれぞれのお皿に取り分けていくメンシス。


その動きにまったく無駄がない。

ちなみに、焼き加減も完璧だ。


「メンシスは刃物全般の扱いに長けているから。ねぇ?」


「あぁ、なるほどね。」


「そこ、勝手に納得するな。」



滞在二日目、別邸の広い庭園でバーベキューランチをしている真っ最中である。


昨日のこともあり、今日は敷地内でのんびりしようと話をしていたところ、執事からバーベキューを提案されたのだ。


せっかくだから、使用人に頼らず、みんなで食材焼いて食べようとなったのだが、焼く係に私が立候補すると皆んなに全力で止められた。


エミリアとアリスには危ないと心配され、マルクスにはこういうのは僕たちの仕事だよとやんわり断られ、メンシスには肉が心配だからなと言われた。なぜ?


でもお肉が美味しいからもうなんでも良いわ!とお肉と幸せを噛み締めていると、アリスがぶっ込んできた。


「メンシス様、私言いたいことがありましたのよ。マルクス様だけでなく、エルザ様のことも構ってあげてくださいませ!」



「「はっ?????」」



見事に3人の声が重なった。


「そうですよ。マルクス様ももう少し控えてくださいませ。」


怒り口調でエミリアが追撃する。


「えっと、、なんのことかな?話が見えないのだけど。」


3人のうち最もダメージの少なかったマルクスがひと足先に復旧して、事態の把握に全力を注ぐ。


「私から全てお話するのは野暮なことかと思ったのですけどね、お二人が気づいてらっしゃらないので、もう私から言いますわ。」


「あ、アリス、、? 何を…?」


心当たりのないエルザは尋ねる。


なになになに、不安しかないんだけど、、、

てか、野暮だと思うならやめといた方が良いのでは?


「もう、エルザ様ったら。メンシス様とマルクス様がお二人で仲良くしているのを見て羨ましいと言ってましたでしょう??」



「「!!!!!!」」



今回のリアクションは三者三様だった。


マルクスは一拍置いたのち大爆笑

メンシスは片手で顔隠す(耳が赤い)

エルザは、、、


「な、何言ってるのよ!アリス、それは誤解よ!別に2人の仲に割って入りたいわけではなくて、ほらなんて言うか、男同士の友情もいいなってそんな風に思っただけ。それだけよ!」


顔を真っ赤にして早口で捲し立てた。


それを聞いたマルクスは更に笑い、指で涙を拭っている。


メンシスはバレないように小さく息を吐いた。



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