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ホテルを出るとちょうど時刻は9時で、折紙をかばんにしまった僕は、24時間営業のコンビニに立ち寄ることにした。
通い慣れた店内にはアイスのショーケースを小さな男の子達が囲んでいて、入り込む隙間もなかった。雑誌コーナーを過ぎ、冷気が閉じ込められた扉の前でお茶、スポーツ飲料、カルピス、炭酸飲料、オレンジジュースの順に品定めする。
今日の気分と相談しながら決めたカルピスをレジに持って行くと、男の子たちと再会した。男子学生が立っているレジカウンターには大量の10円玉と5円玉が並び、彼と一緒に心の中で数えた。
目的地とは真逆の方向にある画材店に寄って、赤のブラッシュペンを買い足してからバスに乗った。登山口に着く頃には、平日の朝の静けさはなく、肌寒さに似た夏風が頬を撫でた。
軽装で正解だった。山の麓に着くと、あちこちでウェアやシューズの装備をまとった登山者が小さくまとまっていた。




