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マカと名乗る化物は人食い妖怪を…

次話投稿未定

我は改めて彼女を見る。

彼女は金色の腰まである長い髪を持ちながら、全体的に黒色の服を着ている。胸はかなり大きいようにも見える。


「マカ…マカってまさか、最近里で聞く、魔の禍だから魔禍とか、魔に化けるから魔化とか言われているあのマカということか!?」

「ほう。良く知っておる。里に詳しいということか?まぁ、それであっているぞ。それは我のことだからな。とは言うてもただの暇つぶしだかな。」

「よく知ってるもの何も…。妖怪の中でも有名だぞあんた。気配が完璧に人間だと思ったら急に妖怪と同じようになり追い払われたとかな。人間の里でもああ言われているし、妖怪たちも不気味に思っている奴が多い。」

「なるほどなぁ。」


よもや妖怪たちの中でも有名になっていようとは。まぁ心底どうでもいいが。


「ああ、そうだ。私の自己紹介がまだだったな。私はルーミア。まぁわかっているとは思うが人食い妖怪だ。さっきはありがとうな。まぁ、ちょっとしたことがあってな…。人を食うのが嫌になったんだ。だから避けたり、盗賊とか食っても問題ないやつを選んで食べたりとかしていたんだがな…。どうやら私の(さが)はそう簡単には無くならないらしい。」


ルーミアと名乗る彼女はそう自嘲的に笑う。

過去に何があったかは知らんがどうやら心優しい妖怪であることはわかる。しかし、己が種族が故の生まれ持った特性のせいで不自由な暮らしをしているようだ。


(ふむ…面白い。人食い妖怪が、人間を大切に思うか。人食い妖怪は基本的に人間のことは餌としか考えん奴が多いはずなのにのぅ。)


「……お主気に入ったぞ。どれ人食い妖怪が人間と同じように普通に過ごせるように協力してやろう。」

「はぁ?何言ってんだあんた。一時期五万と人間を食ったことがあるが、私の腹は満たされなかった。どれだけ食べても人間を食わずにはいられないはずだ。」

「そうじゃな。普通ならそんなことは神にですらできん。普通ならな。やろうとすれば人食い妖怪であることを捨て人間になるくらいでないと無理であろうな。」

「だろ?いくらあんたが左腕だけで私の腹を一時的に満たしたからと言ってそんな都合のいい話が…「あるぞ我ならな。」……はぁ?」


彼女は怪訝な表情を隠そうともせず我のことを見てきた。

まぁ普通なら当然の反応だ。

しかし我は普通ではない。

千を変えた時点で数えるのをやめたが何千、何万と転生を重ねた化物だ。その程度のことができないはずがない。


「我はとんじょそこらの神よりもよほど年数生きとるからな。我の歳を超えるやつなど、もはや見なくなったわ。まぁ騙されたと思うて少し我の頭に触れてみるがいい。」

「はぁ……?こうすればいいのか?」


彼女は怪訝そうな顔をしつつ、我の頭に触れる。

我は彼女の手が頭に触れた時点で体を解析して一生人間を食わずにいられるものはなんなのかを探す。

どうやら彼女は人間の魂の闇そのものを糧としているらしい。負の感情だけでなく、生きている上で必ず体に溜まっていく不浄なものであったり、負のエネルギーのようなものを人間を媒介として摂取しているようだ。

正しく、闇の化身そのものとも言えよう。

この程度なら解析するのに1秒もいらん。


「なるほどのぅ。お主相当高位の妖怪じゃったか。今の幻想郷と言ったか?ここを保つのにもお主の存在は必要なようじゃな。差し詰め闇の化身…常闇の妖怪と言ったところかの。能力としては闇そのものを操ることに特化しとる。闇のエネルギーを具現化し攻撃にも弾幕にも使用すると言ったところか。」

「な!?」


彼女は驚き、一瞬にして距離を取った。

まぁ当然だろう。頭に手を置いた瞬間にこのようなことを言われては不気味に思うのは仕方がない。

我はそんなことは全く気にせず彼女が人間と共に過ごせるようにするための道具を()()()()。彼女の体の構造がわかればあとはそれにあった道具を創るだけでいい。これは思ったよりもエネルギーを使い5秒程度かかった。

そうして出来上がった指輪を彼女に投げる。

彼女は慌ててその指輪を手に持つ。


「ほれ、こんなもんじゃろ。それを指にはめると良い。そうすれば…そうじゃな、1万年程度は持つじゃろ。それの効果としては、お主が人間を媒介に闇を摂取していたのを他の食べ物にそこら辺に漂う闇を集め定着させることで人間を通さずにお主が生きるためのエネルギーを他の食べ物で摂取できるようにしたものだ。故に普通に食事は必要じゃぞ。しかし、人間を完全に食べるのを止めるのはオススメできんな。やはり人間が、闇を集めやすい性質と言えば集めやすいが故に溜まりやすからな。ああ、そうじゃ、それは一度嵌めると主人を魔力妖力気力精神力その他もろもろを解析し、主人でないものがつけると呪いが発動するようになっとる。もちろんその指輪の主人はお主に設定したぞ。さらにはサイズも自動調節するようにしたからサイズが合わないと言うことはないじゃろ。ああ、もし指輪ではなく腕輪がいいとかそう言う要望があるなら我に言え。要望通りに形を変えてやる。」

「……あんた何もんだ?紫でさえどうも使用もできなかったんだぞ?というか、どうやってそこまで詳しくわかったんだ?私自身もよくわかっていなかったのに……。」


彼女は懐疑的な目をこちらに向ける。

その問いに答えるとしたら、我は…


「我はマカ。何千、何万回と転生を繰り返した化物じゃよ。」

2000文字以上難しい…

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