少年Rのメール
もし言葉の使いがたがおかしかったりしたら教えてくださると嬉しいです。
明日から学校に行けなくなった
根拠のない事を言われて一週間の自宅謹慎なったのだ。
今日の放課後職員室に呼ばれ担任の若松先生からその事を告げられた。
「まあ、あれだ。関口。今回は仕方ない。一週間ゆっくりして、また学校に来るんだ。待ってるぞ」
「…はい」
職員室をでた時、上田と村上たちがこっちを見て笑っているのに気づいた。
そういう事か…。
今回の件はこいつらのせいだとすぐに分かった。
「ったく」
小声で呟くと、村上たちに気づいていないフリをして昇降口に向かった。
次は村上たちが爆笑している声が聞こえた。
その声を背に良介は帰路についた。
家につくとキッチンで夕食の準備をしていた母に
「一週間自宅謹慎になった」
と言うと、すぐに風呂場にむかった。
母はえっ?という顔をしていたけど、何も聞いてこなかった。
風呂に入ったら担任からもらった謹慎中の課題に取り掛かろうと机に向かった。その時光っている携帯が視界に入った。
10通ほどの心配のメールが送られていた。一番古い日付で事故の3日後ニュースをみた大阪の友達から一番新しい日付でさっき前田さんからのだった。
基本どのメールも「大丈夫か?元気だせよ」というような内容だった。
前田さんからのメールを開いた。それは村上からのメールを転送したものだった。早速開ける。
「「関口君に送るかどうか迷ったんだけど、念のため送ります。傷つけてしまったらごめんなさい。
えー。
皆さんもご存知だと思いますが!
あの有名な関口君が自宅謹慎になりましたー。
何故かって知りたいですかー!?
それは…
上田君に暴力行為をはたらいたからでーす!
びっくりでしょー?
あの事故で精神的に追い詰められちゃったみたいだよー。
いやー。確かにあれはかわいそうだよねー!
みんな一瞬でドッカーンだからねー(笑)
夢も友情も何もかも………」」
というよな内容がまだまだ書いてあった。
良介は途中で読む気が失せた。
そして何かをぶん殴りたくなる衝動にかられた。
必死にその気持ちを抑える。
「家なんかでキレてどうすんだ…」
自分に言い聞かせる。
気分転換に外に出る事にした。
外はだいぶ冬らしくなってきていて若干寒かった。
ドーナツロードを歩いていると、あるお婆さんに声をかけられた。
「あら。こんにちは。お久しぶりですね」
一瞬誰かと思ったが、すぐに分かった。
そのお婆さんは少し前まで朝ここをランニングしていた時に毎朝すれ違う時に挨拶してくれた。
良介がランニングを始めたのが小学4年生なので、6年前から知り合いという事になる。
「最近見かけなくなってどうしたのかしらと思ってたけど、会えて嬉しいわ」
近くにあったベンチにすわりながら言った。良介も少し距離をあけて横に座る。
「あなた、お名前なんていうの?」
「関口良介です」
ボソッと答える。
「良介君ね。ずっと名前聞きたかったのよ。ほらいつもすれ違うだけだったからそんな事聞く暇なくてねえ」
とても笑顔で話してくれた。
そういえば、このお婆さんの顔をこうやってしっかり見たのは初めてなんだなと良介は思った。
その後お婆さんはいろいろ話してくれた。
自分が学生時代の頃の話から息子を持った時の話、今の趣味の話まで長い時間生きてきたお婆さんならではの話だった。
学生時代、お婆さんは目の上に大きなおできがあったことで周りからいじめを受けていたらしい。
それでもお婆さんは傷つきながらもそれに耐えて、耐えて、耐え抜いた。
そんな事が出来たのは、お婆さんに大きな友がいたからだそうだ。
「仲間は自分にエネルギーを与えてくれるよ。そのペンダント大事にしなさいね」
お婆さんはそう言って帰っていった。
ペンダントは全国出場の記念にチームで買っていたものだった。
良介はさっきまであんなメールにキレそうになっていた自分に嫌気がさした。
「あんなの気にする事はねーな」
良介はそう言って家へ帰った。
家に帰るなり良介は携帯を開いた。
「お前らなんかに俺とチームメイトの関係をどうこう言われる筋はない。俺をどうさせたいのかなんか知らないかがやれるもんならやってみろ」
件名にまだまだ青い少年少女へとうって、村上・橋本・松下に一斉送信した。