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少年Rの物語(2)

福島に向かう僕たちのバスは休憩で静岡のサービスエリアに入っていた。初めての長旅に疲れ顏のチームメイトも多かった。僕はじっとするのが好きなのか、よくわからないが割と元気だった。

トイレ休憩を済ませたチームメイトが次々と乗り込んでくる。

ここで顧問の野宮先生が箱をあけて、中のお茶を配り始めた。もちろん、バスの運転手にも渡していた。運転手は軽く笑いながら会釈をしてそれをうけとった。

「あ、関口すまん。お前の分のお茶がたりひんわ。今から、買ってこよか?」

先生が言った。どうやらお茶の数をかぞえまちがえていたらしい。

「いえ、大丈夫です。最初もらったのがまだ余っているので。」

「そうか。よーし、そろそろ出るぞー。全員いるか?関口、確認してくれないか?」

一番前の席からコーチが言う。僕は後ろから点呼をする。

「そろってます」

「よーし、分かった。」

そして、バスは出発した。

ちょうど関東に差し掛かった時、横の席だった三村が突然、体が痺れるといってきた。

額には汗が流れ、顔はとても青ざめていた。

僕が慌てて先生に言おうとした時、突然目の前が真っ暗になった。

そして、爆音が鳴り響く。

前の方の席は大破していた。

逃げろ!と叫んだが誰一人目を開けていない。

声が出なかった。

大破した前の席から火が上がっている。

急いで後ろの非常ドアから飛びだした。









生き残ったのは、ただ一人。

僕だけだった…




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