61/62
待機
「優様、お部屋へ案内します」
「部屋、ですか?」
「はい。優様は教皇様をお救いになられた方です。お礼すらできず帰られては、教会の恥となります。」
そう言うと、優の返答を聞かずに手を取って歩き始める。
先程の件といい、話を聞かない以上従うしかないのだろう。
仕方なく後を着いて行くと、一際豪華な扉があった。
「ここは教皇様が面会をされる場所です。こちらでお待ちください。」
通された部屋は、あまり物が置かれていない質素な所だった。
「教皇様が華美を好まれませんので、質素な所ですが、すぐに飲み物を持たせます。それまでおくつろぎください。」
そう言って、レイアは部屋から出て行く。
「くつろげと言われても。」
部屋には椅子と机、この世界のどこかと思われる絵画と価値がわからない壺が置かれているだけで、とても質素なのだが。
「質素過ぎないか?」
そこには値段以上の品質を謳うメーカーの椅子に酷似した、竹製の椅子と机があった。




