これもテンプレか
「貴様が教皇様を攫った下郎かー!」
優を見るなり、馬上の女性が叫び声を上げながら腰の剣を抜いて優に斬りかかる。
「待ちなさい、レイア!」
ヴィナが止めるより早く、優はその場を離れ、相手の出方を伺っている。
「クソ、避けるな下郎。その首を。」
「止めんか、馬鹿者!」
メイアが一喝すると、レイアと呼ばれた女性は馬より降りて、ヴィナとメイアの下へ駆け寄る。
「ご無事で何よりです、教皇様。それに、メイア様も、これ程早く教皇様を救われるとは、流石です。」
眼を輝かせながら話すレイアに、メイアは溜息を吐く。
「レイア、今回。」
「お二人はお下がり下さい。私はあの下郎を始末しますので。」
そう言って、剣を優に向ける。
「行くぞ、下郎。己が罪の裁きを。」
「話を、聞け!」
優に突撃しようとするレイアの頭に、容赦無く拳を振り下ろす。
「うんげ!」
拳を受けたレイアは、女性としてどうかと思う声を発しながら、頭を押さえてうずくまる。
「すまない、優。こいつは昔から人の話を聞かない所があってな。」
慣れているのか、ヴィナも何も言わず、ただ見ているだけだ。
「あの程度なら、問題ありません。」
レイアに害がないと判断した為、すでに警戒を解いている。
むしろ哀れんでいるようだ。
とりあえず、悶えているレイアが落ち着くまで、待つ事となった。




