王都へ
久しぶりです。
スマホに変えてから編集が楽になりました。
平原を走る2つの影がある。
片やメイアとヴィナが乗る、『ユートピア』だけでなく、『名も無き世界』の地球ですらあまり知られていないトライク。
片や、あまりに非常式すぎる人間。
トライクと並走して人間が平原を走っているのだ。
「本当に、人間なんですよね?」
優の非常式な行動に、運転しているメイアに問い掛ける。
確かに初めは10km程の速度で走っていた。
おっかなびっくりといった感じでトライクを運転していた為、少し頑張れば並走出来る速度であった。
しかし、今は時速80kmを超える速度で走っているのだ。
理論上、人間が出せる瞬間的な最高速度は60km程だ。
これに身体強化を行えば、不可能ではないが、それもあくまで一時的なものだ。
優は、すでに10分以上この速度を保持しているのだ。それも汗の一つと流すこと無く。
その為、ヴィナの問いにメイアは答える事が出来なかった。
「そろそろ王都が見えるはずだ。優、悪いが、一度止まってくれ。」
トライクを減速させながら、メイアが優に伝える。
「わかりました。」
トライクを止め、平原に下りると、やはり慣れていないせいか、二人とも少しふらついている。
「ここからは歩いて王都に向かう。」
「歩くより、トライクで向かえば、早く着きますよ。」
「いや、何も知らない者がこれを見れば、新種の魔物と騒ぎかねない。そうなると、王都で騒ぎがおきる。」
優が知らない事だが、過去に軽トラごとトリップしたトリッパーが、荷台に仲間を載せて王都へ向かった所、新種の魔物と勘違いされて、門番が警報を鳴らした事もある。
以降、認知されていない乗物などで王都へ近づく事は禁止されるようになった。
「それは、確かに困りますね。」
そう言って、優はマジックポーチにトライクをしまう。
それを見たヴィナは、メイアと同じ様に驚いている。
メイアはそんなヴィナを無視して考え込んでいた。
たとえ騒ぎが起きたとしても、ヴィナが鎮まれと言えば、すぐに納まるだろう。
だが、メイアはその後の事を警戒していた。
急を要したとはいえ、ヴィナがトライクに乗ったのだ。
それを奪おうとする馬鹿な貴族はいないだろうが、教皇に献上すべきだとほざく貴族が出かねない。
そんな事を考えていると、王都から馬がこちらに向かって走って来るのが見えた。
乗っているのは、教会の関係者のようで、メイアとヴィナの名を叫んでいた。
皆さんは、きちんと免許を取ってから車やバイクを運転してください。




