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監視
レッドベアと別れてすぐ、開けた広場があった。
過去に休息を取る為に使われたのだろう。
座りやすいように配置された石や、野宿の為に焚かれた火の跡がある。
「少し休憩するか。」
近くにあった石に腰を降ろす。
ペットボトルに入れた水を口に含む。
地球から『ユートピア』へ渡った時に、トライクに着けていたのだ。
『ユートピア』ではこういった容器は無い為、重宝できる。
といっても、水筒のように保冷は効かない為、すぐに温くなってしまう。
そこは氷で冷やして飲む事ができるので、魔法は便利である。
「ふぅ。」
一息吐いて周囲を確認する。
魔物は近寄る気配はなく、何体かこちらを見ている。
それよりも厄介なのは、ギルドを出た時から監視を続けている『アレ』だ。
一見トンボに見える『ソレ』は、付かず離れず一定の距離を保っており、常に『眼』をこちらに向けている。
トライクに乗っている時に振り払おうかと思ったが、速度を上げても振り切る事は出来なかった。
まぁ、依頼を行ううえで邪魔にはならないから問題は無いが。
とりあえず、監視を無視して、薬草採取を再開した。




