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をぐらのさうし 巻之弐十六  作者: 小椋夏己
2026年  1月

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続・芸術とは

 前々回、


「芸術とは」


 というタイトルで、


「たくさんの人がいいと言う国宝をワースト1位にしている雑誌があるらしい」


 と書いたんですが、その続報を目にしたのでそのことを。


 まず、私はその雑誌自体を知らなかったんですが、だいたいいつもこんな感じで、毎年話題になっているとか。ベスト10とかを発表するところは多いですが、言われてみればワーストを発表するというところはほぼないので、それで知られているようです。


 毎年賛否の声が上がるのだそうですが、今年はそれが国宝だったもので、例年以上だとか。


「さすがにあれだけ評価されている映画をワーストにするのはいかがなものか」


 という声が多いのと同時に、


「あそこの雑誌はああいうもの、平常運行」


 という声もあって笑ってしまいました。なるほど、そういう雑誌なわけですね。


 それから面白かったのが、編集長は脚本家や映画監督などをやっていらっしゃる方で、今回ベスト1位になった作品は、なんと、ご自分が監督した作品なんだとか。編集長が関わった作品がある時は、ほぼその作品が1位になるということで、そのことにもっともっと笑いました。


「俺の作品が一番素晴らしいんだ」


 そういう意思が見えたようで、それはそれでいいんじゃないでしょうかね。


 だって、みんな自分が作っているのが一番だと思って作っているんですよ。どうせ大したものじゃない、人が見て好きになったり喜んでくれるはずがないと思って作っている人はいないと思うし、いてほしくないですよね。そんな考えで作られても見せられる方はたまったもんじゃない。


 なんとなく、


「芸術ってそんなものかも」


 と納得した気がします。


 それから映画関係者やファンの間では、ワースト1に選ばれた作品は、大体そうやって事実上の1位になっている作品だと認識されているらしいです。そしてワーストに選んでも大抵悪いことは書いていないとか。


 うーん、ワーストって悪いところがあるからワーストではないかと思うんですが、この雑誌というかもしかしたらこの編集長の場合、


「素晴らしい俺の作品を差し置いてナンバー1とかベストと言われるのはけしからん、ワーストだ」


 と決めてるような気がしてきて、ここまで突きつけるともう天晴だなと思いました。


 いいんじゃないですかね、そういう方向でいく人があっても。それこそまさに芸術の根幹のような、そんな気がちょびっとだけしました。

前作の「芸術とは」はこちらになります。


https://ncode.syosetu.com/n7477lo/50

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