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をぐらのさうし 巻之弐十六  作者: 小椋夏己
2026年  6月

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暦の上では今日から秋

 今日は「立秋」です。つまり夏は昨日までで今日からは秋ですよという日。


 いや、嘘だろう。こんなにミンミンジージーとセミが張り切ってるし、今日の天気予報も「猛暑」ですよ。とっても信じられない。


 と言いつつも、気がつけばかなり日が短くなっていたり、気がつけば夜こそっと秋の虫の鳴き声が混ざったりし始めるんですよね。


 だけどここのところの気候の変動には、さすがに暦もついていけなくなっているんじゃないだろうか。そもそも春と秋、なくなってきてるし。


 ずっと暑いか寒いかで、いきなりその逆に転換するのでたまったもんじゃありません。本当に四季じゃなく二季になってしまった。夏服と冬服の他に合服いらなくなってきてる。


 だけど、それでも、今日から秋ですよと言われると、まだまだ夏やんと思いながら、なんとなくさびしくなるのが不思議です。暑さがましになるかもと思う部分だけ、ちょっとホッとしますが。


 そういえばずっとずっと昔、もうとっくに亡くなった方なんですが、お知り合いのおじいさんが毎年秋になってくると、


「もうさびしくてさびしくて」


 と嘆くのを聞くのが毎年の風物詩になってました。


「Oさん今年も同じこと言うてた」


 と母が言って笑ってたなあ。


 これだけの暑さが続き、暑さがましになってくる今でも、秋はなんだかさびしいのは変わらない。


 なんででしょうね。冬は冬で楽しみがあるのに、お昼が短くなって夜が長くなると段々と心さびしくなってくる。不思議だ。


 よく人生に四季を当てはめて、高齢になってきたら人生の秋みたいに言うからかも知れない。


 だったら特に当てはめなくてもいいんじゃないかな。実際、冬生まれの人は冬に人生がスタートしてるわけだし、人間誰しもが冬に亡くなるわけじゃない。スキーが好きな人は冬が一番楽しみだろうし、無理やり四季に当てはめることもなかろう。


 ということで、私はとりあえず去りゆく夏のためにやっておくことが一つあります。


「スイカを食べる」


 昨年は万博万博で気がつけばスイカを食べずに夏が終わってました。他の夏っぽいの、そうめんとか冷麺とかは食べたのに。って、かき氷も食べてないか、そういや。


 今はスイカは毎年食べられるものなので、その季節にしか食べられないイチジクより意識が希薄になってましたが、暑くて暑くての中でやっぱり一度はスイカを食べておかなくちゃ。


 そうでないと、来たるべき秋の味覚、冬のお鍋など季節のおいしい食べ物に顔向けができません。スイカ買ってきます!

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