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をぐらのさうし 巻之弐十六  作者: 小椋夏己
2026年  3月

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イコールーアース図法

 万博の「コモンズD」にも入っていた、西アフリカの国、


「トーゴ共和国」


 が、国連に、


「メルカトル図法をやめてイコールアース図法を使おう」


 と決議案を出すと発表しました。


 理由は、


「メルカトル図法ではそれぞれの国の大きさが正しく反映されない。ヨーロッパの国々などが大きく見えてアフリカが小さく見える。そんな歪みがアフリカを矮小化する原因になっている」


 とのことです。


 確かにメルカトル図法ではそういうところがあります。日本も小さい小さいと思われがちですが、同じ縮尺にすると実際はヨーロッパの国よりよっぽど大きかったりします。

 

 実際の縮尺で日本をヨーロッパに持っていくと、


「日本ってこんなに大きかったのか」

  

 とびっくりしますよ。


 地球は丸い。丸いので平面の地図にするには色々な方法があり、一番よく見かけるのがメルカトル図法ではないかと思います。見た目きれいですもんね。


 他には海のあたりのあっちこっちに縦に切れ目が入ってできるだけ大きさをきちんと出そうとする「グーデ図法」がありますが、地球儀を切り貼りしたようで、地図として見るにはちょっときれいな感じがしません。さらにそれを変形させてくっつけたような「モルワイデ図法」なんてのもありますが、地図の部分は四角ではなくて地球型と言うんでしょうか、そういう中に世界が入っている形のもよく見かけるかも。


 うーん、メルカトルやモルワイデなんて単語、何年ぶりに使っただろう。小学校か中学校では使った気がするけど、高校ではすでに使わなかった気がする。地理とってなかったし。


 話は戻って、まさか一番認知されてるんじゃないかと思うメルカトル図法にそんな影響があるとは思わなかったです。あの地図はそんなもんだという意識がどこかにあるので、自分の中でも世界というと、あの形で定着してしまっています。


 そもそも地図はその国からの視点で見るというのもあり、日本では上を北として日本が大体中央あたりに来る地図が一般的ですが、アメリカはアメリカが中央なので日本はずっと左の方、ヨーロッパではヨーロッパ中央なので日本はずっと右の方、文字通り「極東」にあたります。ヨーロッパから見てすぐ右が「中東」の中ぐらいに東で、そのもっとはずれだからそういう呼び方ですね。


 オーストラリアでは日本の地図を逆にしてる形だし、思えば地図ってみんな同じように見てるようで、自分の都合のいいように見てるもんなんだなあと、あらためて思いました。


 トーゴの人からすると、ずっと自分たちが小さく見られるのがもやもやしていたんだろうし、ヨーロッパの人たちからすると、遠くのアフリカや日本なんて小さく見えても当然という感じだったんでしょう。


 それを思うとやっぱり地球儀を見るのが一番いいんだと思いますが、それも南半球の人からすると、


「なんで北極が上やねん」


 ということになるんでしょう。


 みんなで情報を共有して、同じように位置を認識しているように思っていた地図ですが、実際はそうじゃなくて、みんなが納得する地図を作るのって本当に難しいんだなと思いました。

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