クラリネットは壊れてない
昨日の晩ご飯を作りながら、なんとなく鼻歌を歌っていました。
歌っていたのは、この歌です。
「僕の大好きなクラリネット、パパからもらったクラリネット、とっても大事にしてたのに、壊れて出ない音がある」
みなさんもご存知だと思いますが、
「クラリネットを壊しちゃった」
という歌です。
なぜこの歌だったのかは分かりません。全く脈絡なくそういうのが浮かぶことがあるでしょう、そんな感じです。特にその前にテレビやネットで何かを見たわけじゃないし、
「なんとなく」
浮かんで口ずさんでたわけなんですが、そうしてたら気になってきました。
「クラリネット、なんで壊れたんやろ?」
その段階ではタイトルもしっかり覚えてなかったです。クラリネットが「壊れちゃった」のか「壊しちゃった」のかどっちだったっけという感じ。
「壊れて出ない音がある」
と言うからには、「壊した」のではなく「壊れた」のかなと思って調べてみたら、きっちりタイトルでは「壊しちゃった」になってました。ってことは、歌の主人公が「壊した」自覚があるんでしょう。
すごくすごく気になってきました。壊したとしたらどうして壊したんだろう。
歌って歌詞に深い意味があるものもあります。例えば「おおブレネリ」で「あなたのおうちはどこ?」と聞かれているのに「私のおうちはスイッツランドよ」と答えているの、ちょっとおかしいです。普通「おうちはどこ?」と聞かれたら「◯◯市」とか「〇〇村」とか答えるところを国で答えるでしょうかね。海外に旅行でもしてたらありえますが、その場合相手は「あなたのお国は?」と聞くように思います。英語で「ホーム」と言ってるのを直訳なら「おうち」となる可能性もありそうですが。
以前聞いたことがあるんですが、あれは領土問題がからんだ深い歌詞らしいです。なのでおうちを聞かれて国を、仕事も羊飼いと答えてるんだとか。
ということは、このクラリネットももしかしたら深い深い意味があるかも知れませんが、ここではそんなの関係なく、なんで壊したのかを勝手に推測したいと思いました。
まず思ったのが、
「本当は大事に扱ってなかったので、壊したことを大事にしてたのにと言い訳をしている」
ということです。
子どもってそういうの振り回したりしますもんね。この主人公の僕ももしかしたらクラリネットをライダーの秘密兵器とかにして振り回して、それで壊れてしまったのかも知れない。
次に思ったのは、
「パパからもらったということはもう古い楽器、壊してもいいやという感じでくれたので寿命だった」
ということです。
ありそうですよね、おもちゃにするならしろという感じでくれること、どうせもう捨てるからと。
でも、だったら、
「どうしようどうしよう」
と焦るかなとも思うんですが、くれる時に一応、
「大事にするんだぞ」
と言われたのに、音が出なくなったら焦るかも知れない。
そして最大の謎はここです。
「どうしようどうしよう」
と困った後に、
「おーぱっきゃまらのぱっきゃまらのぱおぱおぱ」
と、頭お花畑みたいになっているのはなぜなのか。
もちろん、
「パパに怒られる、どうしよう!」
とパニックになって出た言葉かも知れませんが、この歌の正確なタイトルを調べる時に、
「フランスの歌」
と見てしまいました。もしかしたらこの部分はフランス語の可能性もありますから、そこは割愛しときます。
そしてやっと、はて、意味があるのかどうかを調べてみますか。
調べてみたところ、思いもしないことが分かりました。
「クラリネットは壊れてない」
って、なんだってー! タイトルに「壊しちゃった」とあるのに壊してないって?
元々の歌の歌詞では、
「音が出ない」
のは、
「吹き方が悪いから音が出ない」
のだそうです。
そしてパパは決して怒っていません。単に、
「坊や吹き方が悪いんだ、こうやるんだよ」
と指導しているだけ。
なんで日本に来てそういう歌詞になったのやら。
そして、
「おー、ぱっきゃまらのぱっきゃまらの」
の部分ですが、正確には、
「オ、パッキャマラド、パッキャマラド」
らしいです。
なんとなく私の中では、
「おお、パッキャマラの、パッキャマラの」
と、間に「の」が入ってるのかと思ったら違いました、「ド」です。
そしてこの部分はさらに元歌があり、
「玉ねぎの歌」
という行進曲がそれらしく、言語では、
「オパ、キャマラド(Au pas camarad)」
で、
「オパ(Au pas)」
が、
「足並みを揃えて」
で、
「キャマラド(camarad)」
が、
「同志よ」
という意味だとか。
つまり、
「同志よ、足並みを揃えて」
という意味になりそう。
ただね、えっと、「どうしよう」ってもしかして「同志よ」の意味ですか? ネタ? ひっかけてる?
なんとなく「この同志よ」を「どうしよう」とかけて、困ってるから壊して怒られるから困ってるにしようと思いついたように思ってしまいました。本当のところは分かりませんが、なんとなくそんな気しませんか?
それから、
「パオパオ、パンパンパン」
の部分はあるサイトでは「ラッパの音」みたいに書いているところもあったんですが、どうやら「Au pas Au pas Au pas」と繰り返しているのを「パオパオパ」にしたようです。つまり「足並み揃えて」とか「リズムに合わせて」みたいな掛け声でしょうかね。
ちなみにこの日本語訳は「石井好子」さん。日本のシャンソン界の草分け的存在で、私も何冊かエッセイを読んだことがあります。
石井好子さんの説明のところには、
「リズムに乗ったフランス語で歌う方が楽しいと思った」
とありまして、あえて言語をそのままカタカナにしたようです。
そもそも原題は、
「私のクラリネットのドの音がなくなった」
というなんだか長いタイトルで、そのなくなった理由が原曲と日本語訳では違ってしまったので、
「なんで壊れたんだろう」
と思わせるようになったということで、一件落着でいいでしょうか?
あー、すっきりした!




