絶望の一欠片
「くーまさーんだーい!」と修士が言った
「はしゃぎすぎだよ怖いよ」と由芽が言うと
それが当然のことであるかのように優矢は言った
「初めての狩りなら仕方がないだろ」
この時僕は思った
僕と由芽とのキャラが入れ替わっていることに
まぁ気にしなくてもいい事だしと思うことにした
「てかちょっと待ってよ…くま?」
くまってくまだよね
やばいでしょ!?
最初に当たっちゃダメな動物だよね絶対
ベテランとかが狩るやつだよねそれ
「まぁとりあえずがんばって〜」
と言っているあいだにくまのくまの頭は落ちていた
「あっ化け物だ」
この言葉に対して修士が真面目に反応した
「えっどこ!?」
この時俺が思ったことは……おまえだよ
「くま狩れたんだし、危ないからそろそろ村に戻ろうか」と由芽が言った…その時だったまだ誰も知らない絶望を知るのは
そこには普通ならいるはずもない王国騎士団がいた
誰もが思った4人しかいないけど
何も無いはずのこの場所に何故王国騎士団がいるのか
「お前が害虫か」と王国騎士の団長が言った
害虫とはどういうことだ
何故害虫と言われた
「なぜ僕は害虫と呼ばれるんですか!」
と聞くと
「貴様はこの世界を脅かす呪い子だからだっ!」
「どういうこと?」と由芽が不思議そうに言うと
「僕が見てみる」と時信が言った
そして真実を騎士団の言った意味を知ることになる
そこにはステータスのない優矢にはあるはずのない称号があった
その称号とは……「厄災の使徒」「解き放たれし者」
この称号を知ってしまえば誰でも優矢を敵にする
当然といえば当然だ
なぜなら、誰だって呪われた子供と一緒になんていたくないのだから
「だからって殺しにくる必要なんてないじゃない!」と由芽が言うと
「今日は殺しに来た訳では無い」と団長が答えた
ならなんのために
どうしてこんな所に来た
「今日は聖女を拾いに来た」
どこにでもあるような言い方してんなこいつ
まぁないと思うけど
それと同時に僕にはひとつの疑問が生まれた
それは……ここにはひとりとして聖女らしい女の子がいないことだ
いないならいいやと思ったが
それはただの勘違いだった
「では来てもらおう」と言い騎士の1人が由芽の腕を引っ張った
「おいっやめろよ!」そういったのは僕だけだった
何故なら既に僕以外の3人は眠らされているからだ
「なんでこいつらにまで手を出した」
「邪魔になると判断したからだ」と団長が言ったその時俺の中の一部が消し飛んだ
それと同時にその反動で意識も飛んだ
だが意識は飛んでも動き続ける…操作魔法が自動で発動された
怒りを大量に含んだ操作魔法は暴走し怪物かと思わせる戦いを見せた
「操作魔法発動」
その言葉と同時に優矢の腕は砕けた
その次の瞬間両腕の砕けた骨は騎士団へと飛んでいった
「どういうことだ!?」
その言葉を言っている間に騎士団の半分は壊滅した
そして優矢は魔力ぎれの反動によって倒れた
「なんだったんだあれは」と言い騎士団は由芽を連れて逃げていった
その次の瞬間、またしても一瞬だけだが操作魔法は
発動された