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最強への道 〜異世界で神になるまで~  作者: 土沢天樹
第4章 青年期 剣舞祭編
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第47話 剣舞祭(5)

「あ、ウィンおかえり!」


「お疲れさまです。ウィン様」


「あ、お疲れですウィン様」


「ウィン、お疲れさま」


 観客席に戻ると、レジュ、テスタ、ジュリ、エザルが俺に気づく。


「おう。そんな疲れてないけどな」


「あ、あのウィン様! ちょっといいですか?」


 ちょうどあいていたレジュの隣に座ると、レジュにぴったりくっついていたジュリに話しかけられる。


「ん? なんだ?」


 まぁ何についての話かは分かるが、一応訊いておく。


「先ほどウィン様が戦っていた人なんですけど――実は私の兄なんです」


「うん、だろうな」


「ご存じではないと思うので……え?」


「だからそうだろうとは思ってたぞ」


「……ちょっと待ってください! なぜ分かったのですか!?」


「いやだって名字が“ケン”だし、戦いのスタイルもお前そっくりだし。」


「そ、そうですか。確かにそれならバレてもおかしくないですね」


「でその兄貴がなんだって?」


「いや、お兄様に何かされたり、何か言われたりしませんでしたか? お兄様は少し野望家と言いますか、自分の目的のために突き進んだり、人に意見を押しつけたりする悪癖がありまして……」


 うん知ってる。でもいろいろ言われたって言っていいのかね。

 なんだかジュリが罪悪感を感じそうだからやめておこう。


「……いや、何も言われてないぞ」


「……本当ですか?」


「……」


「なぜ目を逸らすんですか?」


「ジュリちゃん、いいこと教えたあげる」


 っ!? こいつ!


「ちょっ、まっ、おま「教えてくださいお姉様!」」


「いいよ〜ジュリちゃん。ウィンはね、嘘が絶望的にへたくそなんだよ」


 畜生! 言われちまったよ。これだから幼なじみはいやなんだよ。


「お前言うなよ」


「フフフ、ウィン小さいときから嘘つけないもんね」


「うるせぇ」


「そうなんですね、ウィン様!」


 興奮気味に言うんじゃない、ジュリ。


「では先ほどのウィン様の発言は嘘と言うことですね?」


「うん、そうだろうね」


「……ノーコメントで」


「そうはいきません。お兄様に何を言われたんですか?」


「……」


 俺は前世の小さいときから嘘が下手だった。自分ではうまく嘘ついたと思ってもすぐにバレるのだ。


 畜生こんなことならもっと嘘の練習をしとけばよかった。


 まぁ、そんな後悔をしても意味はないので、ジュリに洗いざらい吐き出す。


「そうですか……。まったく何を口走ってるんですかあのクソ兄様」


「お前兄貴に辛辣だな」


「次期族長のくせにぺらぺらしゃべりすぎだからですよ。外部の人間にケン族だとバラすなんて。」


「ジュリはレジュと俺にバラしてるけどいいのか?」


「お姉様とお姉様の恋人であるウィン様は例外です」


「あ、はい」


「とにかくもうお兄様の相手なんてしなくていいですからね」


「へいへい」



 こうして三人で話している中、小さな声でこそこそ話している奴らがいた。

 俺にバレてないとでも思ってるのだろうか。


「ウィン様が手玉に取られてますよ!」


「ウィンにも苦手なものがあるとはね」


「ウィン様が嘘が苦手とは知りませんでした」


「師弟関係であるテスタが知らないなんてねぇ」


「いやいや、レジュ様に比べれば僕はウィン様のことを全然知りませんよ」


「確かにレジュには勝てないよ。まぁ、ジュリにもかなわないのは意外だったけど」


「ウィン様は意外とMなのかもっ!!……」


 俺は急に振り向き、とんでもないことを言うテスタの頭を鷲掴みにする。

 誰がMだ。


「う、ウィン!」


「二人とも随分俺の話で盛り上がってるじゃねぇか。」


「ち、違うんだウィン! 別に君の悪口を言ってたわけではないんだ!」


「……まぁエザルは許してやろう」


 エザルはほっと胸を撫で下ろす。


「あ、あのぅ、僕は許してはくれないんですか?」


「ん〜、どうしよっかなぁ〜」


「悩む割にアイアンクローはやめてくれないんですね。」


「まぁ、お前は今だけ(・・・許してやろう」


 テスタの顔から手を離し、意味深につぶやく。


「今だけですか?」


「おう、次の試合、覚えとけよ」


「あ、そうでした」


「あぁーそういえばそうだったね。次の試合は……」


 次の試合は決勝戦だ。


 皆知ってるとは思うが、俺の相手は……。

投稿頻度を上げようと思います。

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