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最強への道 〜異世界で神になるまで~  作者: 土沢天樹
第3章 青年期 学院編
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第37話 遠足

またも短くてすみません。

「静粛に」


 入学してから1週間が経過した。

 さすがにあの授業をずっとだと、飽き飽きしてくる。何かイベントが欲しいところだ。


「皆おはよう。明日は皆が楽しみにしている遠足だ。しおりは読んでおいてあるな。皆浮かれずに授業を真剣に受けるように。それではHRは終了だ」


 そしてビゲルが教室から出る。


「ウィン! ウィン! 楽しみだね遠足!」


「楽しみですね、ウィン様!」


 子供かお前ら。

 あ、子供でした。齢15の。


「お姉様! 遠足楽しみですね! どこを回りますか?」


 ジュリも楽しそうでなりよりだな。


「楽しみだね、ウィン。君は名所を知ってるかい?」


 お前も楽しそうだなエザル。


「まぁ、知ってるっちゃ知ってるが」


「じゃあ自由行動の時はウィンに任せるから」


「わーたよ」


 まぁ、王族は知らないんだろうな名所とかは。

 仕方ない奴だ。



















 皆が待ちに待った遠足の日。

 今日は快晴だ。


 こういう時ば大体雨って相場は決まってるんだがな。

 異世界の空は優しいみたいだ。


 今俺たちがいるのはドートミール王国の王都から南西に位置する、観光都市フィリルゲンだ。魔物が多く、一般市民は旅行なんてとても出来ないが、貴族などはお金をかけて護衛を雇うことで、旅行を可能にしているそうで、貴族の旅行先として人気なのが、このフィリルゲンなのだ。

 フィリルゲンは主だった産業は無いものの、カジノなどの娯楽施設、観光名所を作ることで、住民や旅行に来る貴族を呼び込み、発展してきた町で、領主は敏腕手して名高いベルゲリン辺境伯だ。


「よし、皆無事に着いたな。それでは町の中に入るが、皆はぐれるなよ。はぐれて冒険者の方に迷惑をかけないように」


『はい』


 冒険者とは、王都からここまでの馬車の護衛をしてくれた、Bランク冒険者達だ。【金の剣】という名前の6人パーティーだ。

 王都での顔合わせの時に、挨拶されたが、正直興味がなかったのは仕方ないだろう。


 だが、皆は知っているようで、有名な腕利きの冒険者らしい。

 いや俺も知ってはいたが、()()()に記憶から消し去っていただけだ。

 俺は悪くない……と思う。


 この遠足は一泊二日で、一日目は、クラスで回り、2日目は5人1組のグループに別れて自由行動だ。


 最初の目的地は――、


「皆着いたぞ。ここがチュリバス教の聖地、リンドール教会だ。中に入るから静かにしろよ」


 チュリバス教の聖地、リンドール教会は、チュリバス教の使徒であるゼンジル・リンドールが生誕した場所として、聖地認定されている場所だ。

 ドートミール王国の国教はチュリバス教のため、観光の他に聖地巡礼のために来る人がほとんどだ。というよりこっちがメインだったりもする。


 しかしそもそも俺は日本ではほぼほぼ無宗教だ。

 まぁ、正月に初詣に行くくらいだった。

 だがこの世界では無宗教はほとんどいない。皆そこまで熱心でもないし、面倒臭い決まりもないが、俺は心底宗教には興味が無い。


 だから今回の教会も、煎じるだか免じるだか知らねぇけど、どうでもいいんだよ。

 声を大にして言いたいが、そうしたらさすがに異端者として裁判にかけられる可能性もあるのでやめておく。


 まぁ確かに教会は綺麗だ。

 そこは認めよう。


 けどね、頼むから長々と宗教の話をしないで欲しい。

 宗教がやだから宗教学を選ばなかったって言うのに。

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