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最強への道 〜異世界で神になるまで~  作者: 土沢天樹
第3章 青年期 学院編
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第36話 魔法

「はい、早く席ついて!」


 チャイムがなり、基礎魔法学の授業が始まった。


「さて、じゃあ初回の授業を始める。あ、その前に一応自己紹介だけしておこう。メリージェーン・エッペンドルよ。1年間、基礎魔法学を担当するからよろしく」


 眼鏡をかけた、30前後の女の先生だ。

 さて魔法の授業とはどんなものか。


「あなた達は魔法科では無いので基本的に魔法が苦手かと思うが、厳しく行く。それでは教科書開いて」


 教科書は魔力の話から超基本が書いてある。


「まず、魔法だが、皆も知ってると思うが、スキルに"加護"を持ってることで、体が魔力を持ち、それを使って発動するものだ。"加護"は生きとし生けるものなら誰でもあると言われている。だが、私たち人や動物は創造神チュリバスによって加護がもたらされていると言われているが、魔物は邪神によって、加護がもたらされていると言われている。これらのことは常識だな。次は魔法の発動についてだ。魔法の発動に必要なのは、イメージと詠唱と魔力だ。魔法は自身にやどる魔力を使って発動させるが、その発動には明確なイメージが大切だ。イメージが出来ていないと魔力が霧散してしまう。また大事なのは適切な魔力量だ。魔法に使う適切な魔力量をこめないと、暴発する恐れがある。そして次に――」


 はっきり言ってつまらない。

 話が長い。


 それに魔法の知識なんて今更学ぶ必要は無い。俺にとっては釈迦に説法だ。


 周りを見渡してみると、レジュとエザルは真剣に聞きながらノートを取っていて、ジュリは寝ている。

 ジュリはとことん座学が苦手なようだ。


「そこ! 寝るな!」


 あ、ジュリが叩き起された。


「私の授業では寝ないように。それでは続ける」


 中学でもいたなああいうやつ。


 ちなみに俺はまじめに授業を受けるほうだった。授業を真面目に受ければテスト勉強なんていらない気がするんだが。


「詠唱だが、これは魔法を発動させるときに必ず必要なもので、イメージ力の補助するものだ。イメージ力を補助することにより、正確な魔法が放つ事が出来、さらに精神的疲れを軽減することが出来る。一般に魔法は戦闘では不利だと見られがちだが、私はそうは思わない。それに騎士ならば、剣を振るっている最中に詠唱することも可能であるし、魔法は牽制に使うことになるため、一概に不利とは言えない。そこの所をよく覚えておけ」


 俺は基本的に詠唱を使わない。


 "無詠唱"が他のスキルと結合した"魔法達人"があるので無詠唱でも大丈夫なのだ。


「次のページを開け。魔法陣の話だ。魔法の威力や指向性を出すために魔法陣を使うこともある。1年の前期ではでは基本的に魔法陣を勉強するので覚えるように。詠唱は主に後期にやる。それでは初級火魔法ファイアーボールの魔法陣を――」


 俺は魔法陣なんか使ったことは無い。

 俺には必要ないからな。


 それしても今描いてるあれでは無駄が多い。

 もう少し簡単な魔法陣の方がいい。


「どうしたスフィンドール。つまらなそうに授業を聞いてるな。初級水魔法ウォーターボールの魔法陣をかけるんだろうな」


 あら、つまんなそうに聞いてたら当てられちまったよ。

 まぁ確かに頬杖ついてればつまらなそうに聞いてると思われても仕方ないな。

 実際つまんないし。


「はい、もちろんかけますよ」


「じゃあ前に出て描いてみろ」


 俺は前に出て、黒板にサラサラっと魔法陣を描く。


「ま、まぁ、よ、よく出来てるぞ……」


 顔面蒼白になってるけど大丈夫か?


 レジュが笑いを堪えてるのでとりあえずデコピンしておく。


「み、皆もこれくらい描けるように。では授業を続ける。えー土魔法は――」


 無駄な時間だったな。

 だが魔法陣か。消滅魔法用に魔法陣を使うか。

 さすがにあの威力だと指向性が欲しいところだ。

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