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最強への道 〜異世界で神になるまで~  作者: 土沢天樹
第3章 青年期 学院編
35/89

第32話 ピンチ

少し短めです。

 どデカいゴキブリが構える。


 さっき剣が効かなかったなら魔法で攻撃してみよう。


 巻き込まれないように自分の周りに結界を張り、最上級火魔法エクスプロージョンを放つ。


『ドガァァァァァァアアアアアアアアアアアアンンンンンン』


 ヒュドラの時より魔力が上がっているため、威力が桁違いで、核爆弾並だ。


 だがその魔法をものともせず、無傷のゴキブリが突っ込んできた。

 魔法が効かないか。なんだかやな予感はしてたが。


 そしてこいつはただ魔法が効かないだけではない。魔力を吸収している。

 現にさっき放ったエクスプロージョンの残存魔力が周辺に全く残ってない。

 通りで思ったより威力が出てなかったのか。


 クソ、厄介な。


 突っ込んできたゴキブリを剣で5等分、そしてさらに100等分に斬りまくる。


 どのように再生するか見届けて――、


「ぐはっ!!」


 俺は攻撃を受け、吹き飛ばされる。

 そして、遠く離れた岩に衝突する。


 背中の痛みはそこまでないが、攻撃を受けた腹はとても痛い。

 久しぶりの痛みだな。

 結界も張ってたっていうのに……


 だが再生のからくりは分かった。

 あいつ分裂してやがる。そして分裂してもまた元に戻ることができる。だが分裂しても一体一体の力は元と変わらない。


 厄介この上ない。

 またゴキブリが迫ってくる。

 500等分にしたため、真っ黒の塊のようになって俺に迫ってくる。

 きもちわるッ!


 そう思いながらも、四方八方から来る桁違いの攻撃を剣で受け続ける。


「はああああああああああああああ!!」


 やばい速度が追いつかない。

 攻撃が身体に当たりまくっている。

 くそ痛てぇ!

 "全身強化"を使って何とか凌いでるがキツすぎる。


 これはピンチだな。


 余裕があるように見えるだろうが、決して余裕はない。"知覚者"の思考力向上によって思考力だけは働くのだ。

 なので戦闘開始からこれまで3秒も経っていない。

 恐らく俺らの戦いは常人では目で追えない程の速さだろう。


 思考力だけが上がっても体が追いつかない。攻撃は見えるのに、防御できない。


「ぐへぇっ!!」


 口から血が溢れる。


 クソ、"知覚者"の制限を外すしかない。それでこいつの弱点を探る。

 よし、解除したぞ。


 弱点は……ないだと!?

 ステータスは軒並み7万超、相手の精神を覗くことによって、相手の最も嫌うものの姿になる。さらに獲物を食らうことにより、力が増大する。


 人のこと言えねぇがチートじゃねぇか。


 道理で違和感がしたわけだ。精神に干渉されてたなんてな。不覚だった。

 魔法は効かず、斬っても分裂し、元に戻る事も出来る。


 やばい嫌な汗が出る。

 あと0.01秒間も攻撃を受け続ければ、意識が飛ぶ。

 もう全身の骨がバキバキに折れてる。


 早く打開策を考えるぞ。

 魔法が効かないならスキルを使うまでだ。

 いいスキルは――あった。

 これしかねぇな。


 スキルを使う。

 "戦闘王"によって得たスキル"念動力"だ。


 もちろんこちらの方がステータスが低いので、一瞬だけしか動きは止められない。

 だがそれで十分だ。


 スキルを発動し、大量のゴキブリの動きが止まる。


 すぐさま俺はある魔法を構築する。

 この魔法は構築に時間がかかるため、どうしても時間を稼ぎたかった。とは言っても1秒もかからないけどな。


 その魔法は……、


「イリミネーション!」


 消滅魔法だ。


 もちろん魔法名を言う必要は無いが言っておく。この魔法は無差別で、どんなものでも消滅させる。ブラックホールのような吸収ではなく、消滅だ。空気や魔力さえも消滅させる。

 この魔法は魔法を発するのには魔力が必要だが、魔法自体には魔力は込められていない。発動した瞬間、己の魔力を消滅させてしまうからだ。なのでこの魔物に吸収されることは無い。

 魔力を込めすぎるとこの惑星ごとなくなってしまうため、範囲は最小限に狭めているが、その消滅の中心にいる俺が巻き込まれないということは無い。

 魔力も消滅させるため、結界も意味をなさない。


 だが俺は他の魔法も同時に発動している。

 転移魔法だ。


 まぁ間に合うかどうかは知らんがな。















 ――この日、ランドン山脈のひとつの山が跡形もなく消滅した。周辺には爆発音が鳴り響き、激しい地震が発生したが、詳しい原因は不明。

 後の世には神の裁きが下った場所であると伝えられた。神の怒りを買った魔物への裁きであると――。

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