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最強への道 〜異世界で神になるまで~  作者: 土沢天樹
第3章 青年期 学院編
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第28話 ランニング

「授業の内容は皆が知ってる通り世界史だ。時間割通りだな。私の座学の担当は社会だから覚悟しておけ。では始めるぞ」


「え?」


「はい?」


「はえ?」


「ん?」


 さてこれらの声は一体誰のでしょう。


 上から順にレジュ、テスタ、ジュリ、エザルだ。

 もちろん俺は時間割表を覚えているため知っていた。レジュは分かるがエザルとか真面目そうなのに把握してないないのかよ。

 俺は皆が把握してるのかを確認しようと思って、ここに来る前にカマをかけてみたが、案の定皆把握してなかった。

 どいつもこいつも自分の願望を言いやがって。

 テスタは後でお仕置だ。












 お昼を終え、5限になった。


「静粛に。5限は実技で私が担当する。各自、自分の武器を携帯し、5分以内に第二校庭に集合。以上だ」


 実技も担任のビゲルだ。


 俺は剣だけを持ち、校庭に向かう。


「お姉様、やっと実技ですね! 腕がなります!」


「ジュリはそれ短剣か?」


「はい! 入試では木刀でしたので多少は剣も使えますが、本来は短剣での二刀流でヒットアンドアウェイが得意なんです!今日こそは使いたいです!」


「ジュリちゃんは武闘派だね……」


 随分息巻いてるな。

 だが今日は多分な……。



「皆集まったな。今日の実技はランニングだ。40分間学院の外周を走ってもらう。準備運動として、軽くこの校庭を2周してからだ。騎士として己の武器を携えて走ることは基本だ。前期の5限は基本これだ。覚悟しろよ。さぁ、走れ!」


 皆呆け過ぎだ。

 俺とテスタはさっさと走り始める。

 他も俺らに続いて走り始めた。


「テスタ、競走と行こうじゃないか。"手加減"なしで」


「な、勝てるわけないじゃないですか!? あ、ちょっ、待ってくださいよぉー」


 俺はテスタを置いて走り出す。

 俺は約マッハ40で走り出す。

 HAHAHA無双だぜ。










「ふぅ」


「ハァハァ、ウィン様、速いですね」


「いや、お前もついてきてただろ」


「ギリギリですよ」


「ハァハァハァハァ、ウィン速すぎ!」


「ハァハァ、ウィン様速すぎです。残像しか見えませんよ」


「スフィンドール、お前速すぎないか」


 いたのかビゲル


 そう言えばビゲルも走っていた。

 ビリのやつのケツを叩きながら走っていたのは面白かった。

 だがさすが教師なのか俺同様、息ひとつ切れてない。


「普通だろ。お前らが遅いだけだ」


「ハァハァ、普通ってなんだろう」


「ハァハァ、普通がわからなくなりますね、お姉様」


「スフィンドールに普通は通用しないな」


 教師がそれ言うなよ。


「ハァハァ、ウィンは何周したんだい?」


 エザルも終わったようだ。


「4万5630周だ」


「「「「4万(だと)(ですか)!?」」」」


 エザル、レジュ、ジュリ、ビゲルの声が重なった。


「さすがウィン、規格外だね」


「ハハハ、道理で走ってる間ずっとヒュンヒュン聞こえるわけだよ」


「お姉様も負けていられませんね!」


「スフィンドール、お前この学院にいる意味ないだろ……」


 ジュリだけよく分からないことを言っているが、皆が言いたいことは分かる。

 でも走ると聞くと本気を出したくなるのは仕方ないだろ。前世でも長距離は人より速かった方だし。


 ちなみにだが、普通に走ると風に阻まれてなかなかスピードが出しにくいから、風魔法を使いながら走っていた。じゃなければまずマッハ40で走れないし、音速を超えたことによる衝撃波で破裂音が凄いし、窓ガラスが割れたりするからだ。

 




「よし、皆走り終わったな。10分だけ休憩しろ。10分後ここに集合だ」


『はい』


 各々休憩を始める。

 皆疲れてんな。これで6限出来んのか。


「ねぇねぇ、ウィン?」


「ん? なんだ?」


「ずっと気になってたんだけど、なんでガンツくんがウィンの近くにずっといるの?」


 そう言えば言い忘れてたな。


「ガンツ、説明しろ」


 こいつはこう言わないと基本喋らない。


「は、ウィン様。レジュ様、説明致します。私はウィン様の護衛となりました。それ故ずっとそばにいる次第です」


「だそうだ。俺はいいって言ってんだが聞かねぇから好きにさせてる」


「うわぁ、ウィンそんな趣味があるんだぁ」


 ウザイのでスルーする。


「ちょっ、無視しないでよ!」


「ウィン様、先程の走りの際はどうしたんですか? ガンツさんはどこにいたんです?」


 ジュリが訊いてくる。


「ずっとついてきてたぞ」


「え?ど、どうやって?あの速さでガンツくんがついて来れるの!?」


 レジュはさっきのことを忘れて会話に参加してくる。


「スキルのおかげだ。ちょっと朝の矯正で色々と……」


「……何してるのウィン……」


「ウィン様のスキルは凄いですね」


 ジュリは褒めてばっかだな。


「まぁな」


「でも護衛って王族でもいないのに」


「ついてないのか?」


「城だと別だけど、ここは教師に元騎士が多いからね」


「たしかにな」


「お姉様は私が護衛しますね!」


「私はいいよ……」


 やっぱりジュリはズレていた。

 でも俺もいらないんだけど……。

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