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最強への道 〜異世界で神になるまで~  作者: 土沢天樹
第3章 青年期 学院編
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第27話 矯正

 今はあの4人と朝飯を食べている。

 エザルはフランクなので、みんな慣れたみたいだ。

 そこに1人の男が来た。


「あれ? テスタ、ここにいたのか。一緒に飯食おうぜ。ここ座っていいか?」


「あ、ガンツさんおはようございます」


 ガンツと呼ばれた男は返事も聞かずに席に座る。


「なんだ?こいつらお前の友達か?」


「こいつらって言わないでください」


「じゃあなんて言えばいいんだよ。×××か?」


「あーもう黙ってください!」


 なんだこいつ。

 女性陣がゴミを見る目でお前を見てるぞ。


「なんでだよ。お前昨日も俺の×××の話を無視するし」


「ウィン様の前で汚い言葉を吐かないでください!」


「汚くない。決して×××は汚くない」


「ああーーーっ、もう!!」


 テスタが翻弄されてるな。


 ×が増える度に女性陣の目の温度が下がっていく。

 ジュリはキレかかってるし。


 ここは俺がなんとかしてやろう。


「おい、お前こっち来い」


「あ、あんた入学式の人!」


「黙れ。いいからこっち来い」


 ズルズルと引きずっていく。





「ウィン様、どこいったんでしょう」


「何よあの人。なんか嫌い」


「お姉様が嫌いなら私も嫌いです」


「テスタはあの人と知り合いなのかい?」


「いえ、ただのルームメイトです」


「それは災難なルームメイトだね」


「テスタくんも運が悪いね」


「お姉様って時折ズバって言いますね」


「ん?ジュリちゃんなんか言った?」


「いえ、なんでもないです!」


「そう?」


「自覚がないようですね」


「お姉様は重症なようです」


「ウィンの友達は面白いね」


「なんか色々悪く言われてる気がする……」


「お姉様のことを悪くいうわけないじゃないですか」


「レジュ様を悪く言わないですよ」


「なんで2人とも哀れみの目で私を見るのかなぁ」


「ひ、ひょっひょひゃえせふわはい。ほおあいはいえふ」


「ちょっ、レジュ様、ジュリ様が痛そうですよ……」


「君たち仲良いよね〜」


「それにしてもウィン遅いね」


「確かにそうですね」


「そりょそりょはな……ちょっ! 一気に離さないでくださいよぉー。頬がヒリヒリします」


「一体彼に何をしてるんだろうね」


「なんだか嫌な予感がします」


「あ、ウィンが帰ってきた」


「あれ? ガンツさんの顔の感じが変わりましたか?」


「ウィン何をしてたんだい?」


「……こいつを矯正した。」


「「「「矯正(ですか)?」」」」


「……ほら喋れ。」


「はい、私ガンツルドガー・スマッシュンです。先程の発言は失礼いたしました。今は、ウィン様の忠実なる僕でございます。皆様もよしなにお願い致します」


「……」


「……すまん、ちょっとやりすぎた」


「どういうことですか!? ウィン様、何をしたんですか!?」


「ちょっとだけ言葉遣いを治そうと思ったら、こうなっちゃった」


「どうしたらそうなるのよ!」


「さすがウィン様ですね。私も驚きです」


「ちょっと待ってください。まさかウィン様……あれを」


「……使っちまったよ」


「何やってるんですかー!」


 テスタの叫びがごだます。


 あれとはスキルのことだ。ちょっとスキルでガンツを治そうと思ったら、意外とこいつがMだということが判明した。こればっかりは計算外だ。

 思考力が凄まじい俺がミスるなんて。


「すまん……、計算外だった」


「治ったからいいですけど……」


「ウィンはなんでもありだな。その力のカラクリを知りたい」


「それは私も気になります」


「今度人がいない時に教えてやる」


「いいの、ウィン?」


「いいのですか?」


「あぁ、多分な」



 そのあとは6人で朝飯を食べた。

 ガンツが終始静かであったことは言うまでもない。


「今日の一限はなんだろうな」


「さぁ、聞かされてませんね」


 テスタが答える。


「普通の学科じゃないかな」


「私はお姉様との模擬戦を希望します」


 エザルてジュリが自分の理想を言う。2人は真逆だな。


「私は武闘派じゃないんだけど……」


「でもこの学科には入ると」


「だって両親を見習って騎士になりたかったんだもん」


「おばさんとおじさんは騎士として優秀だもんな」


「レジュのご両親は騎士なのかい?」


「うん。立派な騎士だよ」


「お姉様のご両親に会ってみたいです」


「今度ね」


 そうこう会話しているうちに教室に着いた。

 教室にはチラホラ昨日見た連中がいる。


「視線を感じますね」


「あぁ、まぁ仕方ないだろ」


「お姉様効果ですね!」


「いや私これでも少しだけ"気配遮断"使ってるんだけどね」


「多分この視線はレジュじゃないだろうね」


「俺とエザルだろうな」


「確かに首席と王子ですもんね!」


 おいおいテスタ、嬉しそうに言うんじゃない。


「おら、早く席つこうぜ」


 そう言うとみんな席に着いた。ガンツとエザルの席は遠い。ジュリも近い方だが、こちらとは会話は出来ないだろう。


 レジュとテスタと雑談をしていると、ビゲルが入ってきた。


「静粛に」


 皆話をやめる。


「皆来てるな。これから一限の授業を始める。授業の内容はな……」


 授業の内容は?

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