表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/66

 話は公園に戻る。

 凪柊の質問に答えなければならない。


 答えはもちろんnoだ。今まで、僕には特殊能力なんてなかった。

 問題はその先にある。馬鹿正直に答えれば、青の世界を話さなければならない。

 少女の言葉が頭を過ぎる。


 ・・それは嫌だ。あの少女と僕を結び付けるものは、『ヒミツ』だけだから。


「いや。気が付いたら家にいたんだよ」


 だから嘘をついた。

 バスと青い世界を往復したという事実。そして手が濡れていたのは夢でない証拠。

 つまり、現実の違う場所に移動した。検証はしていないが、瞬間移動の類だと思われる。


 ならば、この言い訳で矛盾もないはず。

「・・家に?瞬間移動、か?」


 考えろ考えろ!次来る疑問への最適解!

「じゃあなんで落ちてきたんだ?」

「・・移動したら、階段の上だったんだ。」

 これなら、いける。


「始めてだから制御出来なかったみたいで」

 未熟なら失敗もする、後は声が震えないようにするだけ。

「多分、疲れていたから早く家に帰りたかったんだと思う」

「なるほど、それで無意識に家に飛んだのか」

 どうやら丸め込めたようだ。安心する。


「いや、ちょっと待て。始めて?」

 なんだ?なにか穴があっただろうか・・。

「今16歳だろ。この年で能力が?」

「あ、確かに」


 完全な盲点だった。他の隠し事があったから、肝心の疑問にたどり着けなかった。

 タイミングが11年も遅れているのだ。

 特殊能力が発現するのは、平均5歳。個人差によるが、ここまで大きく離れた例はない。


「なら、特殊能力は消えていない?」

 ただ弱まっているだけで、発現までの年齢が伸びている?

「それならとっくに発表されてるだろ。それに、俺と紫花は6才で使えたんだから」

 そうか、では何が違う?


「でもなんで一か所に特殊能力者が集まるんだろうな」

 紫花、凪柊、僕で三人。

 本来特殊能力者は滅多に見つからないのに、だ。

「偶然じゃない?」

 早々に匙を投げる。そんなに簡単に分かるなら事態は解決している。


「まぁそうか。あ!」

 ?なんだろう。

「なに、一目惚れしたの?」

 すごいニヤニヤ笑い。


「・・・・」

 しまった。あまりの感動でつい口が滑った。

 それは、

「それは()()()

「はぁ!?」

 言えるわけがない。それに、まだ名前だって知らないのだ。


「しらばっくれても無駄だぜ!うただろ?」

 は?

「なんでそうなるんだよ!凪柊こそ紫花のことどう思ってるのさ!?」


 次第に二人の恋愛トークは熱を増していく。

 夜は騒がしく更ける。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ