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没落の王女  作者: 津南 優希
第三章 その先の未来へ
110/251

受け継がれる志

 窓の外で小鳥が鳴く声と、カーテンの隙間から差し込む日差しに目が覚めた。

 ぼんやりした頭で、ここが宿屋でないことを思い出す。

 そうだ、東岩に着いて、杏里さんところに泊めてもらったんだっけ。

 なんだか前にもこんな朝があったような気がする。


 体を起こそうとしたら、首に相棒の腕が乗っていてオエッとなった。

 腕をつまんでどけて、気持ちよさそうな寝顔をちょっとだけ睨むと、私はベッドから下りた。


 杏里さんところには客室がひとつしかないので仕方ないんだけど、寝相の悪い美威と同じベッドに寝るのは、ある意味野宿より苦痛だ。

 マルコは弦洛先生のベッドを借りていて、杏里さんは風托と一緒に寝てる。

 弦洛先生は、診療所で休むと言っていた。

 昨日は遅くまで話し込んでいたから、みんなまだ寝てるだろう。


 私は美威を起こさないように、そっと窓を開けた。

 東岩の朝は気持ちがいい。

 だんだんと高くなってくる光と気温が、体に染みてくるようだ。


 時計を見たら、5時過ぎを差していた。

 随分早く目覚めてしまったけど、この早朝なら裏で剣の稽古が出来そうだ。


 私は寝ていた格好そのままで靴を履くと、窓に足をかけて裏庭に飛び降りた。

 つないであった馬が顔をあげてこちらを見たので、桶に汲んであった水を取り替えて、草のある方につなぎ直してやる。


 馬が草を食べている間、私は神楽を出して剣舞の型でウォーミングアップをはじめた。

 ほとんど毎日欠かすことなく行っている日課だ。全部の型を通してやると20分以上かかる。

 指先まで神経の張った中に、静と動のしなやかな動きを表現する剣舞は、日常の色んな所作までもを美しく磨き上げてくれる。


 美威がよく言う「飛那ちゃんは乱暴なのにがさつに見えない」は、多分これのせいだろう。


 強くなって所作が洗練されるって点で、退屈な礼の練習を繰り返すよりずっといいと思う。

 王族や貴族の女性にもオススメ出来ると思うのだけど。

 ……多分誰もやらないな。


 子供の頃「剣舞の美しさと礼の美しさは同じ」みたいなことを、誰かが言ってたのを思い出した。

 確か、侍女の令蘭だったか。

 あの時は半信半疑だったけど、今なら分かる気がする。


 ウォーミングアップを終えたところで、ふと、幼い頃にたたき込まれていた礼の数々を思い出した。

 あの頃はただただ面倒で嫌な練習だったけれど。


(こうだったかな……)


 胸の前で手を交差させる礼の形を取ってみる。


「……ん?」


 なんか、幼い頃よりもやりやすい。

 手足が伸びたからかな。


「……意外と、覚えてるもんだな」


 まぁ、覚えていたところで庶民には不要なものだ。

 もう役に立つような場面もないだろう。


 私は風托と約束した今日の剣の稽古のことに、頭を切り換えた。

 練習に剣がなくては話にならないけれど、多分、持っていないだろう。

 私が6歳くらいの時は、特注品で小さい剣を作ってもらっていたことを思い出す。


「……作るしかないかな」


 私は物置の隅にある薪置き場から、よく乾燥している長めの薪をひとつ取り上げた。

 うん、これなら硬くて良さそうだ。

 同じく側にあったナイフで、私は薪を削りはじめた。



-*-*-*-*-*-*-*-



「……あれ? 飛那姫ちゃん、まだ寝てるんですか?」


 俺はキッチンに立っている杏里さんと美威ちゃんに、そう声をかけた。

 もう7時になるのに、飛那姫ちゃんが寝坊とは珍しい。


「飛那ちゃんなら裏にいたわよ。なんかやってたから放っておいてるんだけど」


 美威ちゃんがイモの皮を剥きながら教えてくれた。


「あの子、相変わらず剣の稽古ばっかりしてるのかい? 昔もうちに泊まるとよく早朝からやってたんだよ」


 杏里さんがオムレツをひっくり返しながら、懐かしそうに言った。

 女性が朝ご飯の支度をしてるキッチンて、神聖な感じがするのは俺だけだろうか。

 なんていうか、男子禁制な雰囲気が漂っている。


「マルコ、飛那ちゃんの様子見てきてよ。もうすぐ朝ご飯だよって教えてあげて」

「了解」


 俺はびしっと敬礼のポーズを取ると、店の入口を出た。

 裏に回ろうとしたところで、ちょこちょこと風托が着いてきたのに気がついた。

 ううむ、せっかくの飛那姫ちゃんと二人きりになれる時間を……残念だ。


 店の裏に回ったら、飛那姫ちゃんが木箱に腰掛けて何かをナイフで削ってた。

 何をしていても綺麗なんだけど、ワイルドだよなぁ……


「飛那姫ちゃん、おはよ~」

「お姉ちゃん、おはよう!」


 俺と風托の声で顔をあげた飛那姫ちゃんは、短い木刀のようなものを手に持っていた。


「何? もしかして木刀作ってるの??」


 剣の形に削られた木を見て、俺は尋ねた。

 朝っぱらから何をしているかと思えば……


「ああ、ちょうど出来た。風托、持ってみろ」


 差し出された木刀を、風托はうれしそうに握りしめた。

 両手で目の前に掲げてみせる。


「うわあ~! これおれの?!」

「一応そのつもりで作った」

「やったー! ありがとうお姉ちゃん!」

「早速稽古をつけてやる……と言いたいところだけど、朝ご飯の後かな?」


 飛那姫ちゃんは立ち上がると、膝や太ももについた木くずを払い落とした。

 パタパタしても、Tシャツについた細かいカスは取りづらそうだね……

 あれ? ちょっと待て。


「飛那姫ちゃん」

「ん?」

「いくら人がいないからって、ちょっと気が緩みすぎなのでは?」

「? なんの話だ?」


 女の子特有の曲線が大好きな健康男子としては、うれしい限りなんだけど。


「起きたら下着は着けた方がいいと思います」

「……」

「俺以外の男に見られたら嫌なので……って、あぃ痛たぁっ!!」


 目の前に火花が散った気がした。

 いや、俺100%親切心で言ったんだけど……

 飛那姫ちゃんも、平手で殴ることなんてあるんだ。

 グーじゃなかっただけマシか……


「お姉ちゃん、ケンカはやっぱり手でやるんだね?」

「ケンカじゃない。制裁だ」


 頬をさする俺を置いて、飛那姫ちゃんは風托と行ってしまった。

 朝からいいものが見れたけど、代償は痛かった。



-*-*-*-*-*-*-*-



 朝メシのあと、飛那姫お姉ちゃんが剣の稽古をつけてくれるって言うから、おれ達はまた裏庭にやって来た。


 この町には子供が少なくて、おれより少し年上の子供が何人かいる。

 いつも広場で遊んでいて、おれが行くとすぐイジめてくるんだ。

 3人でかかってくるし、おれより体が大きいからいつも負けちゃう。

 くやしい。おれだって強くなって、いつかあいつらをぎゃふんと言わせてやりたい。


 東岩には剣術の道場がひとつだけある。

 たまにのぞきに行くんだけど、稽古している剣士達はすごく格好いい。

 俺も剣が習ってみたいなぁ。

 剣を習ったら、おれも強くて格好よくなれるかなぁ。


 でも、ケンカには剣を使っちゃダメだってお姉ちゃんが言ってた。

 なんでかな?



「風托、稽古をはじめる前にふたつ約束しろ」


 お姉ちゃんがしゃがみこんで、指を二本おれの前に立てた。


「ひとつめ。剣を使って、母ちゃんが嫌だと思うことをしないこと」

「うん、しないよ」

「ふたつめ。子供同士のケンカには木刀でも剣を使うな」

「……うん、分かった」

「よし、じゃあ約束だ」


 お姉ちゃんが立てた右手の小指に、おれも自分の小指をからませて振った。

 うん! おれ、約束守るし、強くなる!


「私達は多分すぐにここを出るから、あんまり時間がない。毎日何をしたらいいかだけ教えるから、基本的なことからがんばれ」

「うん」

「まず、その持ち方……ん? お前もしかして左利きか?」

「うん、左のが使いやすい」

「……師匠と、同じなんだな」


 お姉ちゃんはそう言って、うれしそうに笑った。

 なんだろ、左利きっていいことなのかな?


「持ち方はこうだ。利き手が下だ。違う違う、ここでこう持って……反対の手はここを支えるんだ」

「こう?」

「うん、それでいい」


 お姉ちゃんが作ってくれた木刀は、振るとちょっと重たかったけど握りやすかった。

 持ち方から構え方、素振りのやり方。毎日何をすればいいのかを丁寧に教えてくれた。

 

 しばらくお姉ちゃんと二人で剣の稽古をしてたけど、おれが疲れてきたころ、お姉ちゃんが言った。

 

「よし。ひとまず今日は終わりだ。これを毎日続けて、この木刀が軽いと思うようになったら、母ちゃんに言って剣術道場にでも通わせてもらえ」

「うん!」


 お姉ちゃんはよくやったと言うように、おれの頭を撫でてくれた。

 おれ、こんなお姉ちゃんが欲しかったな。


 家の中に戻ると、母ちゃんがカウンターの中から顔をあげておれを呼んだ。


「風托、父さんにこれを届けてきてもらえるかい? 昼は帰ってこないらしいから」


 そう言って、母ちゃんは弁当の包みをおれに渡した。

 父さんは診療所で働いている医師だ。いつも朝から晩まで忙しく働いている。

 家に帰って来れないときは、こうやって弁当を持っていくことが多い。


「うん、分かった。行ってくるね」

「じゃあ、私も着いて行こうかな。久しぶりにその辺、散歩してくる」


 お姉ちゃんはそう言って、おれに着いてきてくれることになった。

 小走りのおれの後を、お姉ちゃんが早足で着いてくる。

 父さんはいつも途中で疲れちゃうけど、お姉ちゃんは平気みたいだ。


 患者さんがいっぱいいて父さんが忙しそうだったから、おれたちは弁当を置いてすぐに診療所を出た。

 父さんに見せたくて木刀を持ってきたんだけど、残念だな。

 夕メシの時には見てもらえるかな。


 昼メシまでまだ時間があるからって、お姉ちゃんとぐるっと遠回りして帰ることになった。

 お姉ちゃんは、東岩に来るのはすごく久しぶりなんだって。

 昔はもっと大きな街で、市場や繁華街なんかもあったんだって、教えてくれた。


 途中の広場まで来たところで、おれはイヤなものを見つけてしまった。

 いつもの、イジめっ子達だ。


「あー、風托が来たぞ」

「ホントだ、弱虫がきたー」

「あ、あいつなんか持ってるぞ」


 この3人は、どうしていつもおれを見つけるとからかいに来るんだろう。

 あっという間に走ってくると、持っていた木刀を無理矢理ひったくられた。

 

「あっ! 返せ!!」

「なんだこいつ、弱いくせにこんなもん持って」

「風托のくせにー」


 一番体の大きい鳥十(ちょうじゅう)が、おれの木刀を振り回しながら走って逃げる。

 おれも追いかけたけど、足の速さでもかなわない。


「取り返してみろよ、ほら!」


 そう言って鳥十が振り回した木刀が、広場の端に立っていた大人の男の腰に刺さった。

 いや、刺さったように見えただけで本当に刺さってはいないけど……でも、大分痛そうだ。

 男は、一声叫ぶと、腰を押さえながら怖い顔で振り向いた。

 おれ、知ってる。この人達、傭兵ってやつだ。


「このクソガキ……っ」

「あ、ごめんなさ……」


 男は、謝ろうとした鳥十をいきなり蹴り飛ばした。

 あんまり強く蹴られたので、鳥十の体が浮いておれの方にまで飛んできた。


「うわっ!」


 思わず手が伸びて受け止めてしまったけど、勢いがありすぎて一緒に後ろに転がった。

 ひどい、こんなに思いきり蹴るなんて……


「ガキのくせに剣なんか振り回してんじゃねーよ。死にてえのか?」


 言いながら歩いてくる男の後ろにも、仲間みたいなのが2人いた。

 おれたちを見下ろした目がすごく冷たく見えて、おれはぞっとした。


「ご、ごめんなさい……」


 鳥十は蹴られたお腹を押さえて、泣きながら謝った。

 傭兵の男は、鳥十が落としたおれの木刀を拾って、首をかしげた。


「ああ? 聞こえねえなあ?」


 おれ知ってる。

 こういうの、キレてるっていうんだ。

 これ、ヤバいんじゃないかな。


「相手は子供だろ? 謝ってるんだから、その辺にしておけよ」


 そう言って、向かってきた男とおれたちの間に立ったのは、お姉ちゃんだった。

 お姉ちゃんもおれからしたらでかいんだけど、傭兵達はもっとでかかった。

 傭兵の男は、お姉ちゃんを見ると口笛を吹いて笑いはじめた。


「なんだ? このクソガキお前の連れか?」

「まぁ……そんなとこだ」

「へえ~。姉ちゃんが俺たちに付き合ってくれるなら、こいつら見逃してやってもいいぜ?」


 ニヤニヤ笑ってる男は、そう言ってお姉ちゃんの肩にゴツゴツした手をかけた。

 どうしよう、お姉ちゃん、立ったまんまだ……やっぱり怖いのかな?

 どうしてあんなすごい剣持ってるのに使わないんだろう。

 こいつら、絶対悪い奴だよ?

 しかも、3対1じゃないか。

 剣を出して、戦えばいいのに……!


「風托」


 お姉ちゃんが、振り向かずにおれを呼んだ。


「姉ちゃんとこいつら、どっちが強いと思う?」

「……え?」


 いきなり聞かれて、おれは目を丸くした。

 そんなの、見れば分かる。

 どう考えたって、この傭兵達の方が強い。

 剣も使わずに勝てるわけがない。


 そうおれが返す前に、傭兵の男達が笑いはじめた。


「面白いこと言う姉ちゃんだなぁ。おい」


 ゲラゲラ笑ってた男の体が、宙に浮いた気がした。

 と思ったら、すごい勢いで後ろに飛んでいって、少し離れた水路に水しぶきをあげて落っこちた。

 おれの木刀だけが、その場に転がる。


「……子供の腹を蹴るような馬鹿は、そこで一生頭を冷やしてろ」


 その言葉で、お姉ちゃんがあの男を蹴ったんだって分かったけど。

 何がどうなったのか、全然見えなかった。


 仲間の傭兵が顔色を変えて、お姉ちゃんに向かってきた。

 そのうちの一人が、腰からナイフを取り出したのが見えた。

 見えたのに、おれは凍り付いたようにその場から動けなかった。


「この女……!」

「なめやがって!」


 お姉ちゃんよりも倍以上太い腕が殴りかかってくるのに、お姉ちゃんは逃げなかった。

 それをまさか、正面から手のひらで受け止められるとは、体の大きな男も思っていなかったみたいだ。


「!」

「……軽い」


 ゴキゴキッ、と何かが砕ける音がして、殴りかかってきた大男が悲鳴をあげた。

 手を押さえてその場にしゃがみこんだ男の後ろから、ナイフを持った小柄な方の男が斬りかかってきた。


「お姉ちゃん!」


 相手は武器を持っている。

 もういい加減、剣を出してもいいいだろう。

 そうでないと、お姉ちゃんが殺されちゃう……!


 でも結局、お姉ちゃんは剣を出さなかった。

 変なうめき声を出して、小柄な男が崩れ落ちるのをおれは見ていた。

 ナイフがカラカラ……と乾いた音を立てて石畳に転がって。

 お姉ちゃんはいつの間にか、男の後ろに立っていた。


 水路に落ちた男と、手を押さえたまま目の前でうめいている大男と、すっかり気を失っているナイフの男を、おれは呆然として眺めた。


「風托、覚えておけ」


 息の一つも切らしていないお姉ちゃんが、真剣な顔で言った。


「剣はどんなに美しくても、本質は誰かを殺すための道具なんだ」

「こ、殺す……?」

「そうだ、お前の父ちゃんが持っていた剣も、私の剣も、所詮は殺す為に作られた武器だ。相手を殺す覚悟がなければ……剣は抜くな」


 おれの父ちゃんの剣も……

 殺すための、武器。

 だから、ケンカに剣は使っちゃダメだって、お姉ちゃんは言ったのか。


「でも……この男ナイフを持ってたよ?! お姉ちゃん刺されちゃったかもしれないのに!」


 おれは転がったナイフを指さしてそう言った。


「下手な刃物は振り回しても当たらない。私はそれだけ強いからな。こんな小競り合いに剣を抜く必要は全くないんだ」

「小競り合い……」

「剣を抜く必要がなくなるくらい強くなるといい、風托。お前の父ちゃんは、本当に強かったんだぞ。お前はその血を引いてる。きっと強くなれる」

「おれが……」


 ニッと笑ったお姉ちゃんは、剣は持っていなくてもすごくカッコ良かった。

 こんなに大きい男達相手に、3対1でもお姉ちゃんはあっさり勝った。

 おれも、なれるだろうか。こんな風に。


「あの……」


 おれの隣で座ったままだった鳥十が口を開いた。


「助けてくれて、ありがとう……」

「……ああ。腹、大丈夫か?」

「うん、なんとか……」

「そうか」


 そう言うと、お姉ちゃんは悪い顔でおれたちの前にしゃがみこんだ。


「ところでお前、ウチの風托をずい分と可愛がってくれてるみたいだけど……」

「!」

「これからは仲良くしてくれるよな?」


 笑顔なんだけど、怖い。

 鳥十は無言でこくこくと何度も頷いていた。


「いけね、昼ご飯くらいは手伝おうと思ってたんだ。もう帰ろう、風托」


 お姉ちゃんは、何事もなかったかのようにその場から歩き出した。

 ちょっとした人だかりが出来ていたけど、全然気にしていない。

 おれは木刀を拾って、お姉ちゃんを追いかけた。


「お姉ちゃん……待って」


 おれは追いついたお姉ちゃんの手を取った。

 少し笑って握り返してくれた手のひらは、おれよりちょっぴり固くて、これが剣士の手なんだな、と思った。


 突然怖い思いをしたけど、お姉ちゃんとおれの父ちゃんのことが少し分かった気がする。

 剣士って、やっぱりカッコいい。


 おれも将来絶対、強い剣士になろう。

 父ちゃんみたいな、お姉ちゃんみたいな、強くてカッコいい剣士に。


 おれはこの日、そう心に決めた。


3人リレーにしたら、えらい長くなりました……

師匠から飛那姫へ、飛那姫から師匠の息子へ。3代で剣馬鹿の誕生です。


次回は、閑話のような短めのお話。

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