間章 La mélancolie de la Reine《女王の憂鬱》
ダーサの女王は憂鬱に包まれていた。
今のままだと狩猟種達が外敵の為に全滅してしまう……。
何か手は無いだろうか? 何かやれる事は無いだろうか?
今までは餌に内温動物を使っていて、“それ”を母胎兼栄養素に使っていたのだが、既に近隣からは餌に欠いていた。
『このままでは死滅する』焦燥感に身を焼かれていた。
『ならば、何が出来るか?』女王は自身の演算機能を用いて可能な未来を考え始めた。
できる事と、できない事をふるい分け、できる事を精査していく。
やがて、その中から狩猟種を簡素にし、より高い攻撃力を備えた強化型狩猟種を造る事と今までの変温動物を使うのではなく、母体から直接産む方式を考えついたのだった。
母体型もそれに合わせて再構築される。新しい母体型は飼育室を備えた巨体になるが、それはまあ目を瞑る事にした。
また強化型狩猟種も現場代理をこなす、『目と耳』を備えた強化型狩猟種索敵種と強化型狩猟種送信種もより強力的にリファインするに至る。
まだ万単位で狩猟種が居るが、今のままではジリ貧なのは間違えない。どのみち調整には時間がかかるのだ。今からでも遅くは無い。
女王は隷下の種に新しい設計図を与え、その新たなる種の繁栄を望んだのだった。
サブタイトルが間違っておりました。こちらの方が正解です。
何故か最近セーブがおかしくて更新されなかったりと不調が目立ちます。