初恋の魔法
「はぁ…」
新学期の幕開けはため息だった。
私は小学校のころから片思いしていた人と、見事にクラスが離れてしまった…
出会いは小学校の頃。
席が隣になったけど、一言も話してなくて…
そんな時、「教科書、貸して…」と恥ずかしそうに言ってきて。
その時、なんか不覚にもキュンとした私がいたのですっ…!
でも、好きな人には好きな人がいた。
告白したって聞いて、落ち込んで泣いた。
それでも、あきらめられなくて…
中学校の廊下は広かった。
私は教室が端で、好きな人の教室は隣の隣。
そーっとのぞくと…いた!
制服が似合ってる。
…!
その時、私は見てしまった。
私があの人が好きだと知っている友達と、仲良さげにはなしていた。
そりゃ、同じクラスだから話すだろうけど…
私とはあまり話さなかったのに… 私も話しかけられなかったけど。
それから、その二人がたびたび話しているところを見かけた。
なんだかズキズキする…
今は離れちゃって、つらくて、笑えないけど。
いつかクラスの枠を超えて話せるようになるまで待ってるね!
次同じクラスになったら、絶対に、話しかける!
君が誰を好きでも、
その時を楽しみに、
待ってるから!
初恋だから。
だから、まだこの思いは捨てないでとっておくよ。