第4話 大宇宙頂点団
次の日、ギルドに行くと出入り口横の看板の前でミード・ガンデくんは俺を待っていた。
「ミード・ガンデくん。どうもおはようございます。待たせてしまいごめんなさい」
「おっせぇよ〜。待たされたぜ」
「今は集合予定時刻の5分前だ。俺が非難される筋合いなど断じて存在しえない」
「わはは、こわ」
俺達はパーティ結成の申請を行う。
受付のカカリさんは少し眉をピクリと動かした。
その反応に少し不信感を抱きつつ、申請は進む。
「パーティ名だってさ」
「そんな浮かれたもの、必要などないよ」
「管理しやすくしたりプロパガンダに使いやすくするために必要なんだよ。ほら考えるぞ」
「金稼ぎ隊」
「キモ。じゃ、俺が勝手につけちゃお」
パーティ名などどうでもいい。
なんなら〈うんこ〉だってかまわない。
〈ぶりぶりうんちっちファイア〉とかは面白い。
「ね、お前何か好きなものはある?」
「なにもないよ」
「好きな食べ物とか、なんなら嫌いな食べ物でもいいんだぜ。なんかそういうのってねーの?」
「ないよ」
「俺が背負う名前だからな〜!!」
はやくしてほしい。
「どうしよっかな〜」
「好きなようにしなよ。君の決定に文句は言わない」
「じゃあ……〈大宇宙頂点団〉!」
「いいんじゃないか。君らしい名前だ」
俺は〈大宇宙頂点団〉所属の男になった。
なるほど、〈大宇宙頂点団〉所属、ビカム・LAUGH・トゥギャザーということか。
〈大宇宙頂点団〉……。
かっこいい。いい加減にしてほしい。
「よしじゃあダンジョン行くぞ!」
ギルドタグ(探索者の身分を証明する為の物で、本来の所有者以外が持つと持ち主の方を指し示す魔法の道具)を受け取って、俺たちはダンジョンへ。