4.堂島(どうじま)海里(かいり) 部活顧問
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堂島海里(32)は、月斗たちの高校の物理教師であり、部活顧問だ。
堂島はこの学校のOBでハンドボール部のキャプテンだった。
大学在学中に高校の教員課程を終了して、卒業後物理教師になり、部活の顧問も担当した。
授業の時は常に白衣を着ていてキチンと整えられた髪の毛とメガネが良く似合っている。
女子からはカイちゃんなどと呼ばれ人気があるが部活での堂島は、ジャージ姿なのと、私服がとても残念なのを月斗を含め部員たちはよく知っていた。
私服が残念だというのも基本、アロハシャツの様な柄もののシャツを好み、シャツをジーンズにインしてるところだとか、鏡の様なサングラスを好んでかけているところなど、今もバッチシその格好だ。
極め付けはどこで買ったかわからない様なバックを肩に掛けているところといつも竹刀を持ち歩いている。
今の時代、この竹刀を振りかざし部員たちを威圧しようものなら一発アウトだ!
[残念イケメン]
この事実を知る女子は学校内では、1部の元マネージャーと現マネージャーの南千里とその後輩の天道 京華のみである。
南千里は、中学の時からやってた部活を高校でも続けようとしていたが、男女の比率が9:1で圧倒的に女子の数が少なく、女子部がなかった。
その為1年の時からマネージャーとして部に所属しているが、そこらの男子部員よりも身体能力が高かった。
身長も女子にしては高く171cmあり、1年の時は髪を短くして男子に混ざり大会に出ようともした。(実際堂島に許可をもらい出ていたらしい)。
2年生になり、同級生の月斗や陸らに身長を追い抜かれてからは、髪も伸ばしはじめた。
髪を伸ばしはじめてから、不思議と胸も成長し始め、今では誰が見てもナイスバディ女子高生となってしまった。
女子生徒が少ないうえ、その容姿もあって男子生徒からはかなりモテるし、女子生徒からも人気があった。
後輩の天道 京華に関しては彼女がマネージャーをしてるということでこの部に入部したほどだ。
堂島目当てでマネージャーとして入部する女子生徒は沢山いたが、いづれも堂島の私服が残念なことに幻滅して辞めていくことが多い。
実際今年も、南千里が入部した昨年も4、5人の女生徒がマネージャーとして入部したが皆、堂島の私服を見て辞めて行った。
当の本人の堂島はそんな事には無頓着でどこ吹く風だった。
堂島はバスを降りると赤いクーペの方へ向かって行った。