九十九話 探は兄に狙われる
わけが分からなかった。兄がなぜ、探は世界が止まったような感覚になった。
バン!索から銃弾が飛び探は横に回避する。
シュウー、弾丸は地面に当たり煙を立てた。探と同じ力でありながら回避した探を追わなかったのだ。
探が疑問に思っていると索が口を開いた。
「今のは警告だ、早く変身しないと…………死ぬぜ?」
「魔法演奏!」
兄は本気だ、探は言われた通り魔法使いの姿になった。
「なぜだ!なぜ俺を攻撃するんだ、兄さん!だいたい、兄さんは死んだはずだろ!?」
探は索に問う。
「お前の噂を聞いてな、随分と活躍してるそうじゃないか。弟のくせに俺より目立つなんて生意気なんだよ………。だから、地獄から蘇ったのさ」
索が暗い顔で言う。
「なに言ってんだ、兄さんそんなキャラじゃないだろ」
探は索の性格が生前と違い戸惑う。
「黙れ」
索の弾丸が飛ぶ。
探は弾道を予測、着地点にバリアを張った。
「やるな、だがこいつはどうかな」
今度の弾丸は後方を狙った。
「え、ぐあっ」
探は予測出来ず直撃を受けてしまう。
「まだまだ詰めが甘いな」
やるしかないと探は悟った。ホルスターから銃を抜き弾丸を撃つ。
「て、やるな。だが!」
索は探の攻撃を受けて後退する。しかし次の攻撃は当たらなかった。
「な………」
探は言葉を失った。さらに弾丸を放つがやはり当たらない。
「お前の攻撃なんて全てお見通しなんだよ」
索が勝ち誇る。
「ううっ」
探は当たらないながらも続けて弾丸を撃つ。
「あまいあまい!」
やがて今度は索が探を襲うようになる。
「う、ぐっ」
防御しても別方向から飛ぶ弾丸に探は成す術がない。
「まとめて飛べ」
索は二丁拳銃で攻める。
「うわー!」
探は転んでしまう。
「弟が兄貴に挑もうなんて百万年はええんだよ」
索が銃に魔力を込める。
殺されるのか、実の兄に?探の頭にそんなことがよぎった。




