八十一話 被験体の壁を突破せよ
魔力の持ち主が現れる。
「久しぶりだなぁ、ゼロォ」
男が被っている帽子を上に上げる。
「ゼロスリー………」
闘華が帽子男を呼ぶ。
「裏切るなんてひどいなぁ、僕達仲間だと思ってたのに」
ガントレットをつけた男が言う。
「ゼロフォー。悪いなお前達、通させてもらうぞ」
闘華は二人に言う。
「できると思ってるのかぁ?ゼロォ」
ゼロスリーが挑発する。
「倒すつもりはない、突破すると言っている!」
言いながら闘華は手のユニットを振り回した。
「くらえ!」
ドンドンドン!ゼロスリーが腰のホルスターからピストルを出して弾を撃つ。
キンキンキン!だが手のユニットに全て防がれてしまう。
「ちぃぃっ!」
ゼロスリーが唸る。
「はぁー!」
ゼロフォーがガントレットに魔力を溜めて手のユニットにぶつける。
ガガガガ!ゼロフォーは床を引きずったがゼロスリーに届く前に止まった。
「なにっ!?」
闘華はまさか止められるとは思わず驚く。
ゼロフォーの斜め上に真司のアームが伸びる。
「え?」
ゼロフォーはあっけに取られてアームを見ることしか出来ない。ズドーン!アームからビームが発射されてゼロフォーに浴びさせられた。
「うわぁぁぁ!」
衝撃にゼロフォーが吹っ飛ぶ。
「ゼロフォー!くっ」
ゼロスリーが彼を案じるが彼も探達の攻撃を食らう。数や範囲が多く対応しきれない。
「があぁぁぁ!」
ゼロスリーは猛攻に耐えきれず吹っ飛んでしまう。
「うっ」
「あ………」
真司はゼロスリーとゼロフォーに魔力の触手を指して記憶を調べる。目を動かし頭に浮かんでくる映像を確認する。
これでもない、あれでもない、恵美はどこにいる。映像はめまぐるしく変わった。
「ここか!」
恵美のいる場所を特定し二人から触手を抜く、同時に倦怠感が襲ってきた。
「大丈夫か」
「あ、ああ」
倒れそうになったところに探が支えてきた。
「恵美の場所はわかった、やつらが起きない内に行くぞ」
「ああ」
探が頷き仲間達と共に進む。
「ま、待て………」
ゼロスリーは手を伸ばすが立ち上がるまでにはならない。
「あいつらなにしたの、身体がだるい………」
ゼロフォーも頭をいじられたショックが身体に響いていた。




