七十二話 その名は黒崎真司
「はぁー!」
「うわぁぁぁ!」
探はスナイパーライフルに溜めた魔力を撃って魔法使いを撃破する。悪事に染まった魔法使いを狩る、いつもやることだ。
倒れた魔法使いの姿を確認しに近づく。そこへ魔弾が飛んで距離を置くことになった。
「誰だ!」
探が魔力のした方向に叫ぶと黒い魔法使いがいた。
「黒い、魔法使い?」
探はその魔法使いをさくらから聞いたような相手と認識する。
黒い魔法使いの手から魔力の触手が伸びて探が倒した魔法使いの頭の中に行く。
「触手、そうやって直接聞くってわけね」
探はさくらから聞いた彼の手法を目の当たりにする。
「チッ、こいつもろくな記憶ないな」
黒い魔法使いが触手を抜くと探の方に向く。
「成宮恵美を知ってるか」
「高校生、一年前に行方不明の運動神経バツグンだが学力はイマイチのあんたの恋人ってくらいかな」
探は検索した情報を羅列する。黒い魔法使いの名前も出た黒崎真司、成宮恵美の同じ部活で恋人、学力は学校の平均程度、趣味は読書、好物はブラックコーヒーだ。
「貴様、何者だ」
真司が探を問い詰める。
「その前に、一ついいかな」
質問には答えず逆に探が聞いた。
「なんだ」
「君の彼女は魔法使いじゃないのかい?」
「知らん、お前が知ってるんじゃないのか」
「よく分からないイベントに連れられてそこで捕まったのは知ってる、けどそこから先がさっぱりでね。君なら知ってるんじゃない?」
大抵のことは検索で分かる探だがこれ以上の情報は出ないのだ。
「知らないからこうして聞いている。本当はお前が恵美を連れ去ったんじゃないのか!」
真司は苛立っていた。
「色々知ってるが知らない、信じてくれ。と言っても無理な話だけど」
探は無実を主張する。
「なら直接聞くまでだ」
真司の手に魔力が溜まる。




