六十八話 闘華は聖麗の登場に馬鹿になる
「お前、なぜ来た。コンクールはどうした」
闘華が問い詰めるように言う。
「わたしの番は終わったよ、あとは結果発表だけ」
「そうか、ならいい」
聖麗が笑顔で言うと闘華も笑みがこぼれる。
「悪いが形勢逆転だ、手数もスペックもこちらが上なんでな!」
闘華は少女に向かって走りだす。
「ちょっとお姉ちゃん!?」
聖麗の制止など聞かない、ただ無鉄砲に走るだけだ。
「ばーか」
ダダーン!少女の鍵盤の低い音が音波となり闘華を弾き返す。
「つぅぅ」
闘華がダメージに唸る。
「もう、もうちょっと無難に戦ってよお姉ちゃーん」
聖麗が闘華に文句を言う。
「ふ、これくらいちょうどいいハンデだ」
闘華が笑顔で口元を拭う。この姉、なにを考えてるんだ、聖麗はあぜんとした。
「お姉ちゃんは下がってて、わたしが行く」
聖麗が前に出る。
「おい」
「大丈夫、今まで頑張ったのはお姉ちゃんだもん、ここからはわたしが頑張る。わたしを信じて、お姉ちゃんもわたしを信じてくれたでしょ」
止めてきた闘華に聖麗は力強く言う。
「わかった。行け、我が妹よ!」
「うん!はあっ!」
聖麗が気合いを入れると魔力が上昇、黒い魔法使いの少女と同じ形になる。しかし黄金の線は聖なる光の輝きを放っていた。
「その姿、わたしと同型?」
少女が聖麗に同族嫌悪する。




