六十六話 覚醒せよ、闘華!
「邪魔しないで!」
少女が光の譜線を飛ばし闘華が避ける。避けられると思わなかった少女は目を見開く。
「悪いがその攻撃はっ」
闘華が手に魔力を込めて譜線を掴む。
「既に知っている!」
そして少女を放り投げる。
「きゃあぁぁぁ!」
少女は悲鳴を上げて飛び倒れる。
「なんで邪魔するの、ピアノも、ピアノを見せるこんなところも、なくなっちゃえー!」
少女は光の鍵盤を出現させて弾くと邪魔な音符を発射した。
「その手も食わん!」
闘華は光の手のひらを出現させて相殺する。相手の攻撃が止み闘華は光の手のひらを消す。
「あああああああ!」
少女は絶叫と共に再び音符を飛ばす。
「なにっ!」
闘華は攻撃を予測出来ずまともに受けてしまう。
「はあ、はあ…………これ以上痛い目見たくなかったら、早く消えるんだね」
息を切らしながら少女が警告する。
「断ると言っただろ。この後ろにはわたしの大事な妹がいる、あいつのためにもわたしはここを渡すわけにはいかん!」
闘華は衣装から煙を出しながらも倒れない。さらに魔力を放出し、その姿を変えた。通常のオレンジから赤みのかかったオレンジの衣装、ノースリーブコートに変わりコートが腰部分でベルトで固定され手袋がハメられている。背面には手の形をした巨大な物体が浮いている。
「ロケット、張り手ー!」
背面の手がジェット噴射で少女に飛んでいく。
「姿を変えたところで!」
少女は光の鍵盤を引いてバリアを発生させる。バリイィィン!だがバリアが派手な音を立て割れ張り手が少女を襲う。
「いやぁぁぁ!」
少女は全身に打撃を受けてしまう。
「そういえば聞いてなかったな、なぜここを狙う」
闘華が少女に聞く。
「あたしはね、ピアノの才能がないのよ。それなのに小さい頃からずっとピアノやらされて、先生に怒られて、親には期待されてはコンクールの度駄目だって言われて…………なのに、何度も何度も何度も!みんなだって分かってるはずなのに何度もやらすの、また期待して、だから…………壊してあげる」
少女がピアノを無理矢理やらす周囲への怨嗟を漏らす。




