四十六話 闘華は聖麗を見舞う
闘華は両親と共に治療の終わった聖麗の病室に来た。闘華と聖麗の間に会話はない。
闘華は元よりあまり妹と話す気はなかったが聖麗は姉と血が繋がっていない事実を知ったショックから複雑な感情を抱いていた。
「どうした二人とも、前から再会してるんだろ?」
そんな二人の様子に父親が不思議がる。
「家を出てからの知り合いにこいつと血が繋がってないことを知らされてショックなんだよ」
闘華が説明した。
「そうか。黙ってて………悪かったな」
父親が聖麗に謝る。
「お父さんなんか知らない」
聖麗がぷいっと父親から身体を逸らした。
「ええ、さっき普通に会話してたじゃないかぁ」
父親は娘の反応にショックを受ける。
「反抗期だな」
「遂に来たか………」
闘華の呟きに父親が呻く。
「お姉ちゃんも知らないから」
「ふん、そもそもわたしとお前は血が繋がってないからな。構わないよ」
闘華も言われたがあまり気にしなかった。
「そうじゃないもん。お姉ちゃんもお父さんも大事なこと黙ってるんだもん。家族なのに秘密とかそんなのないよ」
『ぐ………』
父親と闘華は図星を突かれ眉が吊った。
「そうだな、家族に秘密なんてよくないな。話そう、いや、どうしよう、話すと長くなるし父さんにも言わなくていいて言われたしな………」
闘華は複雑な表情をした。
「じゃあ簡単に説明して」
「わたしは特殊な兵士になるべく育てられたんだ」
闘華は少し考えてから噛み砕いた。
聖麗は最初は分からなかったがすぐに魔法使いのことだと理解した。
「わかった、それで許してあげる」
「別に許しを乞うたわけではないがな、ありがとう」
闘華は照れたような言葉の後にお礼を言った。




